2011年6月18日土曜日

COMLの辻本好子さんのご冥福を祈ります

藤田敦子(NPOピュア)です。

ささえあい医療人権センターの辻本好子さんが亡くなられた。昨夏スキルス胃がんでⅣだったとCOMLのブログに書かれていた。
http://coml-blog.cocolog-nifty.com/blog/cat21054534/index.html

病院からの紹介で、在宅医療・介護保険を受けられていたようだ。辻本さんらしく、病院や在宅ケアについても、するどい切込みで、読んでいて、とても参考になる。

それにしても、最後のブログは、6月9日に書かれていて、それが昨日アップされている。遺言だったのかな?ショックを受けるような術後の説明を、とても細かく書かれている。
さすがというしかない。
ここまで、しっかりと聞くことができるだろうか。

仕事の引き継ぎも何もかも終わらせて、総会も出て、いのちを大切に生き抜かれた人。

日本の大きな損失。

今の患者本位の医療の道を作ってきた人だ。本当に残念です。もっともっと生きて活躍してほしかった。

ご冥福をお祈りいたします。

2011年6月15日水曜日

【タオル帽子】被災地へ贈呈事業終了しました

NPOピュアの藤田敦子です。

震災で被害にあわれた皆様に、心からお見舞い申し上げます。
このたび、友人の岩手ホスピスの会より被災地の現状を知り、「タオル帽子被災地贈呈事業」を行い、5月22日に開催した講習会には、18名の参加があり、その後千葉日報に掲載され、全県よりお問合せを頂き、12名の方に岩手ホスピスの会よりお送り頂き、現在作成に入って頂いております。6月14日に講習会分37個を、岩手ホスピスの会へお送りしました。
今回の事業ですが、千葉日報の記事を見て、52歳の奥様が抗がん剤中のご主人や90歳のお母様が悪性リンパ腫で治療中の方からお問合せを頂き、直接、お手元に届けることもできました。また、京都の病院から贈られてきたり、千葉からも病院の看護師長がご参加くださり、自院の患者さんに差し上げて、喜ばれるという福音もございました。また、患者さん自身が、タオル帽子を作ることを励みにされ、笑顔が戻られました。

 小さなNPOが、心を込めてボランティアで行った「タオル帽子被災地贈呈事業」は、14日の発送をもちまして終了とさせて頂きます。ご協力くださった皆様、ありがとうございました!

2011年6月12日日曜日

がん患者の最期は療養病床か?

NPOピュアの藤田敦子です。

先般の在宅ホスピス電話相談に「家族が手術ができず、治療病院から長期療養病床へ入院した。その後、在宅医を見つけられたから、退院したいと伝えたが、退院させてもらえない」と電話があった。

在宅医がたくさん入られているメーリングで病院側の考えを聞いてみたが、ご返事くださった誰もが、「退院できないはずがない」というものだった。

相談者が間違ってお電話をくださったとは思えないので、良心的な医師には在宅医療は当たり前でも、療養病床のある病院の医師には、まったくありえないことなのかもしれないと思った。

それにしても、治療病院は急性期の病院が多く、治療ができない患者を入院させておくことはできない。では、緩和ケア病棟はたくさんあるかというと、はっきり言って、「ない」。在宅緩和ケアができる医師も少ない。そうすると高齢のがん患者さんが行きつく先は、療養病床になるのだろうか。

がん対策基本法を私たちが作ったとき、痛みを止めてほしい、心のケアがほしいと国に伝えたのに、普通の暮らしをずっと送っていきたいと願ってきたのに、私たちの死ぬ場所は、緩和ケアのない病院になってしまうのかな。

緩和ケアを推進してきた人たちは、このことをどう思っているのだろう。
緩和ケアの質をどう担保してくれるのだろうか。
早期からの緩和ケアも大事だけど、最期をもっと大切にする国になってほしい。