2011年12月28日水曜日

ふなばし朝日「在宅ケアの情報発信タオル帽子で助け合い」NPOピュア

ふなばし朝日 2011年12月28日(水)にて活動が紹介されました。

「病を患っても、住み慣れた地域で生活したい。人生の最期は慣れ親しんだ自宅で、家族に見守られて迎えたい」。そんな誰もが願う在宅ケアの手助けが出来たらと、NPOピュアは01年8月に発足した。

代表を務める藤田敦子さんは、13年前に家族をがんで亡くした。今以上に在宅ケアは難しく、本人、家族の願いは叶わず、病院で最期を看取った。その後、生活の糧として資格を取り、ヘルパーとして働くうちに在宅医療に力を入れる医師と出会った。二人三脚で在宅ケア支援団体の設立に向け動き出したが、その医師もがんで他界。一人奔走し、念願の事業開始にこぎ着けた。亡くなった家族が、一時帰宅の時に、「やっぱり家はいいな」とつぶやいた言葉が、苦難を乗り越える原動力になったと振り返る。

電話相談から始まり、県と協働し在宅緩和ケア情報の収集・発信基点として活動してきた藤田さんが、現在力を入れているのが「がん患者のためのタオル帽子講習会」と船橋がんサロン「ここにおいでよ」だ。

抗がん剤で脱毛した患者のためのタオル帽子は、タオル一枚から制作、カラフルで肌触りも良く好評だ。先月27日に中央公民館で講習会を開催した。出来上がった帽子は岩手ホスピス会を通し、被災地も含め全国の施設に、クリスマスプレゼントとして贈られた。患者自身の参加も多い。自分自身のためではなく、「誰かのために活動している」と実感する事で元気になるという。

がんサロンは、患者やその家族が気軽に集い、交流出来る場所だ。当事者でなくては理解出来ない辛い思い、胸の奥にあるものを吐き出し、安心を得られる場所になっている。サロンに通うようになってから、明るくなったという声も多く聞かれる。次回は1月16日10時から11時半まで、中央公民館にて開催される。参加費は無料。

毎週木曜日には、医療センター緩和ケアボランティアも行う藤田さん。「今後は、今以上に地元船橋に密着した活動を展開して、人生の最期を家で迎える事を可能にしていきたい」と微笑んだ。

お問い合わせは、電話070-5554-3734(火・金のみ)FAX047-448-7689 Mail npo.pure#gmail.com(♯を@に変えてください)

画:タオル帽子を持つ藤田さん

お送りしたタオル帽子の一部

2011年12月27日火曜日

平成24年度厚生労働省がん対策予算案

NPOピュアの藤田敦子です。

平成23年12月26日に開催された第30回がん対策推進協議会において、次年度のがん対策予算案が公開されました。

がん対策推進協議会で話し合われた「小児がん」「診断時からの緩和ケアの提供」「研究」にお金がついています。

平成24年度厚生労働省がん対策予算案の概要 
(  )は平成23年度当初予算額 
*新規、日本再生重点化措置事業のみ記載

1.放射線療法及び化学療法の推進並びにこれらを専門的に行う医師等の育成
                        29億円 (36億円)

2.治療の初期段階からの緩和ケアの実施      5億円 ( 4億円)
  (新規・重)在宅緩和ケア地域連携事業1.1億円

3.がん登録の推進とがん医療に関する相談支援及び情報提供体制の整備
                        10億円 ( 9億円)

4.がん予防・早期発見の推進とがん医療水準均てん化の促進 
                       125億円(139億円)

5.がんに関する研究の推進          102億円 (68億円)
  (新規・重)難病・がん等の疾患分野の医療の実用化研究経費抗がん剤
                   16.0億円
  (新規)  がん臨床試験基盤整備事業1.5億円

6.小児がん対策を推進するために必要な経費    4億円 ( -億円)
  (新規・重)がん診療連携拠点病院機能強化事業
        (小児がん拠点病院機能強化事業)2.5億円( -億円)
  (新規・重)がん医療に携わる医師に対する緩和ケア研修等事業
        (小児がん緩和ケアに係る分)  0.3億円( -億円)
  (新規)  小児がん拠点病院整備費     1.0億円( -億円)
  (新規)  小児がん病院のあり方調査事業  0.2億円( -億円)

7.独立行政法人国立がん研究センター       82億円(87億円)


新規・重点化事業である「在宅緩和ケア地域連携事業」の内容は
 在宅緩和ケアの地域連携体制を構築するため、がん診療連携拠点病院が
都道府県と連携して二次医療圏内の在宅療養支援を行う医療機関の協力
リストを作成し、連携機能を強化するとともに、同圏内の在宅緩和ケアを
専門とする医師等と協力して在宅療養支援を行う医師等に対して在宅緩和
ケアの知識や技術の向上を図る研修を実施する。
補助先:都道府県、独立行政法人等
補助率:都道府県(1/2)、独立行政法人等(定額〔10/10相当〕)

今まで、がん診療連携拠点病院機能強化事業として行っている病院が
多いと思いますが、研修のところが、緩和ケア医や地域連携部門が
しっかりしていないと難しいでしょうね。研修のところもしかりです。

「地域」をつなぐ意識が大事になってきます。

2011年12月25日日曜日

平成23年度千葉県在宅がん緩和ケアフォーラム

平成23年度千葉県在宅がん緩和ケアフォーラムを平成24年2月19日(日)に開催します。事前申し込みの受け付けは1月6日より開始し、申込み代表者へ参加証をお送りいたします。友人、知人にもお声をかけてご参加くださいね。

平成23年度 千葉県在宅がん緩和ケアフォーラム
がんになっても、住み慣れた地域で安心して過ごせるように

日 時 平成24年2月19日(日)13:00~16:30 
   (開場12:00 ロビーにて相談コーナーや介護用品の展示あり)
場 所 千葉市文化センター 3階アートホール
     千葉市中央区中央2-5-1 TEL043-224-8211
     JR千葉駅、京成千葉中央駅より徒歩10分
定 員 450人(申込先着順)  
対 象 一般県民及び在宅緩和ケアに携わる施設関係者等
参加費  無 料  〆切り 2月10日

千葉県では、がんになっても住み慣れた地域で安心して過ごせるように、「在宅緩和ケア」の推進を掲げ、千葉県在宅緩和ケア支援センターを千葉県がんセンターに設置し、在宅療養のご相談をお受けしています。
このフォーラムでは、基調講演として、「妻を看取る日」の著者である垣添忠生氏に、奥様を家で看取られたご経験やグリーフケア、がん在宅医療への思いを語っていただきます。パネルディスカッションでは、千葉県がんセンター、在宅医師、薬剤師、訪問看護師、ケアマネージャーから、実践をお話しいただき、在宅緩和ケアの現状や問題点、今後の方向性を話し合います。

基調講演  垣添 忠生(公益財団法人日本対がん協会 会長)

「妻を看取る日 ~最期の日々 家で死にたい~」

1967年東京大学医学部卒業。都立豊島病院、東大医学部・泌尿器科助手などを経て1975年から国立がんセンター病院に勤務。同センターの手術部長、病院長、中央病院長などを務め、2002年総長に就任。2007年に退職し、名誉総長になる。2007年より現職。がん研究振興財団等、各種財団理事多数。主な著書に『患者さんと家族のためのがんの最新医療』『妻を看取る日』『がんと人生』。

パネルディスカッション
「がんになっても、住み慣れた地域で安心して過ごせるように」

浜野 公明 (千葉県がんセンター地域医療連携室室長)
山本 雅巳 (和奏クリニック院長)
山口 和枝 (新習志野訪問看護ステーション)
富田 勲  (片貝薬局 薬剤師)
宮崎 友見子 (さんむ医療センター 訪問看護ステーション)
永堀 清子 (富里市社会福祉協議会ケアマネージャー)
コメンテーター 
土橋 正彦(千葉県医師会副会長)
コーディネーター
藤田 敦子(NPO法人千葉・在宅ケア市民ネットワークピュア代表)

問い合わせ 千葉県在宅緩和ケア支援センター(千葉県がんセンター内)
       電話 043-264-5465  

申し込み先 在宅がん緩和ケアフォーラム事務局(NPO法人ピュア内)
      FAX 047-495-9555 
      Eメール kanwaforum#gmail.com(#を@にしてください)
      電話  070-5554-3734(火・金のみ) 
      URL http://www.npo-pure.npo-jp.net/

*郵便番号、住所、申込代表者名、参加人数、職業(所属)、FAX番号を記入の上、FAX、Eメールでお申し込みください。定員になり次第締め切ります。
*事前申し込みの受付は、2月10日必着。以後は当日受付になります。
会場へお越しください。
*HPもご参照ください。

主 催
千葉県、千葉県がんセンター、NPO法人千葉・在宅ケア市民ネットワークピュア


2011年12月14日水曜日

今、あなたはどこで最期を迎えたいと考えますか?

市民協働させて頂いているシンポジウムを紹介します。
田村恵子さんは、ホスピス発祥の淀川キリスト教病院のホスピス主任看護課長で、ホスピス=末期ではない、理念や込められた思いを語って下さると思います。NHKプロフェッショナル仕事の流儀で「希望は必ずみつかる」と語りかけておられました。
大岩孝司さんは、著書「がんの最後は痛くない」を出され、鳥越さんのテレビで在宅緩和ケアのすばらしさを広く伝えておられました。大事なのは普通の生活をずっと送れること。
そして、私、藤田敦子。NHKサイエンスZERO「がん緩和ケア経験から科学へ」で、がんの痛みに苦しんだ患者の家族として、番組の冒頭に出演。緩和ケアをもっともっと充実させてほしいと訴えました。

もしあなたが、がんになっていなくても、一度、振り返ってみませんか。
あなた自身の人生のラストステージをどう生き抜くのか
あなた自身の思い、家族の思い、それを大事にするために…。

たくさんの方のご来場をお待ちしております!

千葉大学にて市民協働シンポジウム開催
「今、あなたはどこで最期を迎えたいと考えますか?」

日時 2012年1月22日(日)13:30~16:00
場所 千葉大学法経学部106教室(西千葉キャンパス)

講師 田村恵子(淀川キリスト教病院ホスピス主任看護課長)
   藤田敦子(NPO法人千葉・在宅ケアネットワークピュア代表)
   大岩孝司(医療法人社団修生会さくさべ坂通り診療所院長)

司会 関谷昇(千葉大学政経学部・准教授)
   長江弘子(千葉大学看護学研究科・特任教授)

主催 千葉大学大学院看護学研究科
   エンド・オブ・ライフケア看護学

共催 NPO法人千葉・在宅ケアネットワークピュア

お申し込み方法
   ①お名前、②ご所属、③連絡先ご住所と電話番号
をご記入のうえ、FAXあるいはe-mailでお申し込み下さい。
お申し込み締め切り
   2012年1月18日
お申し込み・お問い合せ先
 千葉大学大学院看護学研究科エンド・オブ・ライフケア看護学
 [TEL/FAX]043-226-2782
 [e-mail]elcn@chiba-u.jp
 [HP]http://www.n.chiba-u.jp/


チラシおよび申込用紙
市民協働シンポジウムちらし(PDF)

最後でなく、題は「最期」でしたね。修正しました…。
でも私、「どこで死ぬのか』なんて視点は専門家の視点だと思います。
何を大事に考えていくのか、どう生き抜くのか
そのために、どんな準備が必要なのか、知識も含めて、周囲へ伝えること
そういうことが大事になっていくんです(12月16日追記)

2011年12月8日木曜日

がんの痛みと闘うプロフェッショナル―在宅への橋渡し

NPOピュアの藤田敦子です。

引き続き、千葉県がんセンターサポーティブセンター坂下美彦先生たちの紹介です。
がんのイタミと戦うプロフェッショナル

がん末期の介護保険調査を行い感じていることは、ますます、緩和ケアを受ける機会を失っているということです。
今までは、入院をして治療をしていたので、本人ともじっくりと話す機会もあったし、また、付き添っている家族を呼んで、現状の説明をする時間もありました。
現在は、外来化学療法に患者一人で行き、辛い治療が終わったら、治ることを信じて、家や職場へ戻っていきます。そんな状況では、いくら、在宅療養の小冊子が受付においてあっても、誰も見向きもしないでしょう。

医師は治すことを頭において、看護師も治ることを念じて外来患者をサポート、患者も治ることだけを考えて、協働していきます。次もあると信じていたある日、効いていないと言われる。または体調を崩して、救急車で入院し、その時に治療がないことがわかる。
かくして、そこから、介護保険につないでも、間に合わない人が出てきますね。

緩和ケアは、治療とばっさりと分かれているものではないのに、その病院に緩和ケア外来がなければ、患者には緩和ケアを併診する機会さえ、与えられませんよね。

千葉県がんセンターの緩和ケアチームは、名前を「サポーティブケアセンター」と言います。緩和ケアが「末期」を想像させることから、もっと早期に悩みや苦しみを受け止めていくことを目的としています。また、このセンターは一般病棟と緩和医療センター、在宅医療の橋渡し的役割も持っています。
今、研究班(渡辺班)では、開業医等も在宅医療に参加できるように「在宅緩和ケア地域連携クリティカルパス」の開発も行っています。

さて、この千葉県がんセンターサポーティブセンターの働きを聴きたいという方は、12月11日(日)10時に船橋市中央公民館に来てほしい。がん医療は治療だけではない、緩和ケアが充実しているかどうか、ただ緩和ケア病棟があっても、末期の末期しか使えないのでは「自分らしく普通の生活を送る」ことはできない。全国にこの仕組みが広がってほしい。

2011年12月6日火曜日

【講演】がんと共に生きる!がんの痛みは怖くない!

NPOピュアの藤田敦子です。

12月11日(日)10:00~12:30船橋市中央公民館において、「がんと共に生きる!~自分らしく生きるための緩和ケアと生活のサポート~」が開催される。会費は無料。現在事前申込は終了しているが、当日も参加OKとのご連絡がありました。

緩和ケアのこと、在宅療養のことを知りたい方は、ぜひ、会場にお越しください。千葉県立病院公開セミナーですので、船橋市民以外の参加も大丈夫です。

当日は、私も会場から質問させて頂きます。
船橋市、市川市、浦安市、鎌ヶ谷市、習志野市、八千代市に住んでいると、緩和ケアを受けるのは大変です。在宅療養のことも、もっと具体的に聞きたいですが、なかなか機会がありませんよね。

皆様、お買い物の前にちょっと足を延ばして、いらしてくださいね。

第7回 県立病院公開セミナー

がんと共に生きる!
~自分らしく生きるための緩和ケアと生活のサポート~

12月11日(日)10:00~12:30
会場:船橋市中央公民館 講堂 (駅より徒歩約7分)
会費:無料 定員:200名

講演
三上春夫「がんはどこまで治るようになったのか?」
 千葉県がんセンター研究局

坂下美彦「がんの痛みは怖くない!!」
 千葉県がんセンター緩和医療科

山口信人「がんの在宅療養と家族の支援のコツ」
 船橋市薬円台在宅介護支援センター長

詳細はこちらPDF

2011年12月3日土曜日

末期がん患者の介護保険調査報告書を発送しました

皆様へ

昨年度12月に行いました「末期がん患者に対する介護保険サービスの提供に関する調査」(平成23年度厚生労働科学研究費補助金 がん臨床研究事業「がん患者に対する緩和ケアの提供体制を踏まえた在宅療養への移行に関するバリアの分析とその解決策に関する研究」渡辺班の分担研究)の報告書は、全国都道府県並びにアンケート調査にご回答下さった市区町村介護保険保険者の皆様へ発送させて頂きました。
1597件のうち988件のご回答(有効回収率61.9%)を頂きました。厚く御礼を申し上げます。

本研究で得られたバリア及び解決策につきましては、別途、ご報告をさせて頂く予定でございますが、正式に厚生労働省科研費報告としてホームページ公開されますのは、統括・分担報告書の提出以降になります。
また今後、ホームページ公開をする予定でございますが、渡辺敏研究代表者と相談をしながら作成をして参ります。もうしばらくお待ち頂きたく、どうぞ、よろしくお願いいたします。

平成23年12月1日 研究分担者 藤田敦子(NPO法人ピュア代表)

2011年11月13日日曜日

がんの家族を看取った体験者の集い

NPOピュアの藤田敦子です。

今日は、ピュアの会員だけの「本音でトークの日」です。

11月13日(日)13:00~16:00
本音でトーク「がんの家族を看取った体験者の集い」
場所は、千葉大学福祉環境交流センター(西千葉キャンパス)
大学院棟社会文化科学研究科棟3階になります。
遅れてこられる方は、事務局へお電話くださいね。

今日は、先日、娘さんを亡くされた方にお声をおかけしました。
まだお話をする気にはなれないかもしれません。
とても辛く、他人が「わかるわ」などと言えることではないからです。
安心できる場、ここなら、胸の中にあるものを吐き出しても大丈夫と思える場
仲間だけの場です。

11月は、他にも企画がいっぱいあります。

明日、11月14日(月)は、船橋がんサロン「ここにおいでよ」があります。
がん患者と家族の方が気軽に集い、お話しできる場です。
場所は、船橋市中央公民館 9集会室 10~11時半開催です。
参加費はありません。初めての方はできるだけ、時間前にいらしてください。

11月27日(日)は、抗がん剤で脱毛した患者さんへ贈るタオル帽子講習会
10:00~12:00 6・7集会室
初めての方は、事前にお申込みください。
FAX 047-448-7689
参加費は、型紙など見本が1000円。
肌触りの良いフェイスタオル、裁縫道具を持参ください。

船橋市立医療センターでの緩和ケアボランティアは、
クリスマスバージョンの飾り付けを行います。
12月に、緩和ケア病棟でクリスマスコンサートを行いので
その準備もしていきますね。

がんの末期の方への介護保険サービスに関するアンケート調査は
11月15日(火)に印刷へまわします。
11月末日までには、都道府県及び調査に答えた市区町村へ発送いたします。
誤字がないか、表現が適切か、今、その準備に集中しています。

他にも、ネットワーク事業への参加や国のがん対策推進協議会への傍聴、在宅医療推進フォーラムの参加など目白押しになっています。

自分だけでない、誰かのために、一緒に活動しませんか。

2011年10月27日木曜日

末期がん等の方への迅速な要介護認定等の実施について(10月18日)

厚生労働省老健局老人保健課から、10月18日に末期がんに関する通知が出ている。
10月20日のがん対策推進協議会で事務局が読み上げた内容である。HPにアップされていなかったことをご連絡したら、すぐ手続きをしてくださった。感謝!!
介護保険にかかわる皆様、この調査が示しているように、がんの介護保険は改善されていません。どうか、医療機関や医師会の皆様にもお願いです。がん患者とその家族のために、それぞれの市区町村単位で話し合いを持って、改善をしてください。お願いします!!


                              事務連絡
                       平成23年10月18日

各都道府県及び市区町村等介護保険主管課(室)御中

                    厚生労働省老健局老人保健課

  末期がん等の方への迅速な要介護認定等の実施について

 介護保険行政の推進につきましては、日頃よりご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
 さて、末期がん等の方の要介護認定等の取扱いについては、「末期がん等の方への要介護認定等における留意事項について」(平成22年4月30日付事務連絡)及び「末期がん等の方への福祉用具貸与の取扱等について」(平成22年10月25日付事務連絡)において、適切な要介護認定等の実施及び介護サービスの提供をお願いしているところです。
 今般、平成22年度老人保健健康増進等事業において、各市町村のご協力をいただき財団法人日本公衆衛生協会が実施した「末期がん患者の認定状況調査」の結果について下記のとおりお知らせしますので、末期がん等の方に対する要介護認定等の実施に引き続きご協力をいただきますようお願いします。

  以下、こちらを見てください。


  それと、私がまとめた10月20日の第26回がん対策推進協議会の意見書もぜひ見てください。

2011年10月24日月曜日

末期がん等の方への迅速な要介護認定等の実施の事務連絡は?

厚生労働省老健局老人保健課より、平成23年10月18日に事務連絡「末期がん等の方への迅速な要介護認定等の実施について」が各都道府県及び市区町村等介護保険主管課(室)に向けて発令されている。

10月20日に行われた第26回がん対策推進協議会において、事務局より説明があったが、まだ、インターネット上で確認がされないため、アップできない。

10月9日付で、がん対策推進協議会の患者関係委員から「意見書」が提出され、10月20日の協議会において意見書が公開されている。

その時の議論では、事務連絡(通知)という効力のないものでいいのか、他の局で話し合われていることを協議会として共有したい、この協議会で話し合われたことが他の局へ伝わっているのか、というものであった。

がん対策は、広範囲に渡っているため、その問題を話し合う検討会等では話題にも上がってこない。

多くの国民が罹患する「がん」なのに、このままで本当にいいのだろうか。

******************************************************
10月25日 追記
厚労省の担当課にお電話をして、インターネットで文書を見ることができないことをお伝えしました。都道府県と市区町村のみの事務連絡なので、ケアマネジャー関連へ連絡がいかないみたいですが、近々にアップできるよう手配をしてくださいました。私が公開してもいいのですが、公式文書ですので、アップ後に公開します。
10月20日のがん対策推進協議会で配布した資料にも、この文書からまとめを入れましたので、こちらもご参照ください。資料はPDFです。

2011年10月21日金曜日

がん患者に対する介護保険の適正化に向けての意見書

NPOピュアの藤田敦子です。がん患者の介護保険問題について、全国の保険者に行った調査結果と意見書を患者委員の天野さんにお渡ししましたところ、すべての患者委員がご賛同くださり、本日の第26回がん対策推進協議会において、資料として提出されました。介護保険の会議でも、「がん」については話し合われていません。こんなに大きな問題なのに、なぜ、議題にも上がらないのだろうと疑問に思っていました。今回の意見書により、医療と介護の連携の分野で議論が活発に行われることを願っています。引き続き、調査結果の報告書作りにがんばります!

がん患者に対する介護保険の適正化に向けての意見書
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001scv3-att/2r9852000001sd17.pdf

                         平成23年10月9日

厚生労働省がん対策推進協議会 会長 門田 守人 様
厚生労働省健康局総務課がん対策推進室 室長 鷲見 学 様

                        がん対策推進協議会委員
                          患者関係委員名5名

       がん患者に対する介護保険の適正化に向けての意見書

 平成22年4月にがん患者団体は、末期がん患者の介護認定の迅速化とがん患者の実情に合った要介護認定が行われるように制度の改正を求めました。これを受けて厚生労働省老健局より、各都道府県と市区町村の介護保険担当課に対し、4月30日「末期がん等の方への要介護認定等における留意事項について」(介護認定の迅速化の促進)、10月25日「末期がん等の方への福祉用具貸与の取扱等について」(要支援1、2及び要介護1と判定された方への福祉用具貸与)が通知されましたが、通知後に適切に行われたか、実情が把握されておりませんでした。
 
今般、私たちは、介護保険に携わるすべての保険者(市区町村等介護保険担当課)に対して行われた「末期がん患者に対する介護保険サービスの提供に関する調査」(別紙1)、「末期がん患者の認定状況調査」(別紙2)の報告を手にし、全国の保険者の通知後の対応にばらつきがあること、迅速化を阻む要因に主治医意見書の提出の遅れや記載の不備、申請時点でがん末期と判断することが困難であること、要支援及び要介護1となり福祉用具貸与のできない例外申請が26%の保険者であったこと、そして申請から二次判定までの日数の平均が28.9日で、30日を超えている保険者が約4割おり、二次判定までに亡くなるなど、通知が出たにもかかわらず、がん患者が迅速ならびに適正に介護サービスを受けることができない現状が明らかになりました。
介護保険の適正化のために必要な施策を講ずるよう、以下の意見を提出いたします。

                 記

・国は、調査結果を踏まえ、末期がん患者の介護認定の迅速化とがん患者の実情に合った要介護認定が行われるように制度の改正に向けて検討を行うなど必要な施策を講ずること、早急に都道府県ならびに市区町村の介護保険担当課、また関係機関に対し、適切な要介護認定及び介護サービスの提供を行うことを周知徹底を図り、改善のための協議を図ること。
・厚生労働省がん対策推進協議会は、がん患者と家族が質の高い在宅療養を送ることができるよう、関連する審議会や協議会、検討会などに対し、がん患者が介護サービスを迅速かつ適切に受けられるよう医療と介護の連携強化に向けた意見を提出すること。
・都道府県ならびに市区町村等地方公共団体は、国との連携を図りつつ、自主的かつ主体的に、地域の特性に応じた施策を策定し、実施を行うこと。
・医師等関係者は、がん患者が迅速かつ適切な介護サービスを受けられるよう、問題の改善を図り、保険者や関係機関との連携を行うこと。
                           以上

2011年10月14日金曜日

被災地岩手に贈るタオル帽子講習会 11月27日




抗がん剤で脱毛したがん患者さんにとって心地よい、タオル一枚で作るタオル帽子の講習会を開催します。
奮ってご参加ください。


日時:11月27日(日)午前10時~12時
場所:船橋市中央公民館6・7集会室(JR船橋駅、京成船橋駅徒歩7分)
参加費:無料 (初めて参加の方は型紙代1000円)
持参するもの:普通の肌触りのいいフェイスタオル、裁縫道具

*出来上がったタオル帽子は、被災地陸前高田などへ行かれている岩手ホスピスの会へ寄贈します。岩手ホスピスの会では、全国のがん診療連携拠点病院へタオル帽子を贈呈もされています。

*前回の受講生は、がんで抗がん剤の脱毛に苦しんでいる友人や知人にプレゼントして、とても喜ばれたと報告がございます。皆様も、ぜひタオル帽子の作り方を覚えて、ハッピーを届けてくださいね。

*NPOピュアでは、リレーフォーライフの参加や講演会、地域の行事に出展する際に、タオル帽子を展示しています。お近くにお立ち寄りの際は、ぜひお越しください。

タオル帽子講習会のお問い合わせ&お申し込みは、NPOピュア事務局まで
FAX 047-448-7689
Eメール npo.pure#gmail.com #を@に変更ください

前回の作品

2011年10月2日日曜日

垣添忠生会長高齢がん患者「質の高い終末期」在宅で

NPOピュアの藤田敦子です。

本日読売新聞一面「地球を読む」で、日本対がん協会の垣添忠生会長が高齢がん患者「質の高い終末期』在宅で 「死の迎え方」国は整備を と論説されていた。

垣添会長は、以前、国立がんセンター総長として、日本のがん医療を引っ張っていた方です。奥様の在宅死やご自身が国立がんセンターから一歩離れた位置におられるようになって、少しずつ変わっておられることを感じています。私たち、在宅医療やグリーフケアをもっと充実させたいと望む者にとっては、嬉しい限りです。
全文を載せることはできませんが、氏の主張を抜粋します(論説がゆがむといけないので全文を読んでくださいね)。

2010年の論文によると、欧州5か国のがん患者の在宅死亡率は、ノルウェーが最低で13%、最高はオランダの45%で英国(イングランド地方)、ベルギー、イタリアはその中間であった。

在宅医療を充実させ、在宅死の割合を増やすことは、国民ががんになった時、望むところで療養し望むところで人生の最期を迎えたい、という希望に応えるために重要であるだけではない。避けては通れない我が国の医療上の課題である。

一つは少産多死社会での新しい死の迎え方を考えざる得ない事態が目前に控えていること。

二つ目の理由は、人口の高齢化がわが国のがん対策に及ぼす影響である。
世界保健機構(WHO)のデーターでは、(中略)がん死亡者の中で80歳以上が占める割合は、(中略)予測値によれば、日本は2030年以降、一貫して53~55%付近を推移する。

終末期を住み慣れた自宅で暮らし、家族に囲まれて安らかに死ぬ、という幸福な姿と、孤独死とどう対応するか、という二つの問題がついてまわる。前者に関連して2010年米医学誌「ジャーナル・オブ・クリニカル・オンコロジー」載った論文(中略:ホスピスケアを受けながらの在宅死は質が高く・死別後についても精神疾患の発症するリスクも低かったという内容)、後者は「在宅」を患者の自宅と狭く考えないで特別養護老人ホームや社会福祉施設等も含めて考えることが大切であろう。

「死の質―世界各国における終末期ケアの評価」が2010年、シンガポールの慈善団体、リエン財団から発表されている。(中略)2010年日本の「死の質の評価」は、基礎的医療・介護環境では高く、終末期介護の質、利用しやすさ、コストの面では低い評価で、総合評価で40か国・地域中23位と先進国としては低かった【中略】。


氏は、我が国の在宅医療の充実に向けて、①がんと慢性疾患では在宅期間が大きく異なるので、両者は分けて論じるべき、②医学教育で、家庭など総合的な診療のできるかかりつけ医の意義と教育上の位置づけを見直す、③在宅医療に見合った医師法等の法律の改正や運用面での緩和などが求められよう、15~20年後のわが国の医療状況に備えた在宅医療、在宅死のあり方の整備は医療の限界と福祉を、国としてどうつなげるかという考えにかかっている、その対応は急を要する、と結んでいる。

がん対策推進協議会の在宅医療のヒヤリングで語られなければいけなかった内容だと思います。今後の5年間で何をなすべきか、残された時間はあまりにも少ないです。(2011年10月2日)

2011年9月30日金曜日

特別枠で在宅医療・介護の推進に127億円厚労省来年度概算要求

特別枠で在宅医療・介護の推進に127億円-厚労省来年度予算概算要求
医療介護CBニュース 9月28日(水)8時17分配信
YAhoo!ニュース

 厚生労働省の来年度予算概算要求の概要が9月28日、明らかになった。一般会計の総額は29兆5882億円で、今年度当初予算の28兆3767億円から1兆2114億円増額した。このうち、「日本再生重点化措置」(特別枠)の要望額は1059億円。在宅医療・介護の推進に127億円、ライフ・イノベーションの一体的な推進に388億円などを要望する。

 一般会計総額のうち年金・医療などに関する経費は、28兆3512億円で今年度当初予算比1兆1559億円増。自然増の1兆1600億円分を確保した形だ。

 在宅医療・介護の推進では、在宅チーム医療を担う人材の育成を目的とした研修を実施。在宅サービス拠点の基盤整備のため、医療機関の連携体制の推進や拠点薬局の整備、「複合型サービス事業所」の普及や「訪問看護ステーション」の大規模化なども図る。また、個別の疾患などに対応したサービスの充実・支援も盛り込んだ。
 ライフ・イノベーションの推進では、国際水準の臨床研究などを行う「臨床研究中核病院」(仮称)を10か所整備する。また、がんやB型肝炎などの個別重点分野の研究開発・実用化を支援する。技術の進歩に対応する薬事承認審査・安全対策の向上や、費用対効果を勘案した医療技術の評価に関する研究・調査も実施する。

 このほか、▽小児がん拠点病院の整備に5.4億円▽新型インフルエンザ対策の強化に134億円▽災害など非常時のバックアップとなる医療情報連携・保全基盤の整備に20億円―などが特別枠に盛り込まれた。

 東日本大震災の復旧・復興対策には計2209億円を要求。災害医療体制の強化や災害時の心のケア支援体制の整備、子どもの心のケアの支援体制の構築などを盛り込んだ。一方、B型肝炎ウイルス感染者への給付金の支給経費については、要求額を明示しない「事項要求」とした。

 今年度末で終了する介護職員処遇改善交付金の取り扱いや、来年度の診療報酬・介護報酬同時改定への対応などについては、予算編成過程で検討する。

■税制改正要望、診療報酬への消費税見直しを
 一方、厚労省の来年度税制改正要望の概要も明らかになった。医療・介護関連では、▽診療報酬に対する消費税の在り方の検討▽医業継続に関する相続税・贈与税の納税猶予の特例措置の創設▽診療報酬にかかる非課税措置の存続▽医療法人の社会保険診療以外部分の軽減措置の存続▽研究開発税制の恒久化▽たばこ税率の引き上げ―を求めた。

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がん対策では、小児がんや研究に概算要求をしていますね。
これから、12月までの戦いが繰り広げられる。
元気出して、がんばらなくっちゃ、と思います。
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2011年9月20日火曜日

日本初!がんサロン開設のための手引書


『緩和ケア』Vol.21 No.5 Sep 2011 でがんサロンの手引書が紹介されました。今月号の特集は、「患者の語りがケアを紡ぐ」で患者の語りからみえてくるものとしてDIPExジャパンの紹介や患者、医療者、ジャーナリストからの体験談などが収められています。その中で、ピュアが作った「がんサロン手引書」が紹介されました。


紹介
がんサロン開設のための分かりやすい手引書

 千葉県に住む患者から「自分の住む地域に患者同士が語り合える場がほしい」という要望に応える形で、船橋がんサロン「ここにおいでよ」を開設するにあたり、がんサロンを利用してみたい、作ってみたいと考える患者や家族、支援者にとって参考にできるがんサロンの手引書を作成しました。
この手引書は、3部で構成し、がんサロンの理解を深め、実際に作る時のノウハウや他サロンの内容を参照できるように作成しました。
①「がんサロンを知ろう」では、島根県の患者や行政、看護教員が、がんサロンの力や運営、機能と役割について述べ、また院内がんサロン運営の際の医療者の意識や千葉県柏と三重県の「地域統括相談支援センター」の紹介を行っています。
②「がんサロンを作ろう」では、船橋がんサロン一年の成果と地域がんサロン開設のノウハウを紹介しました。
③「がんサロンを使おう」では、千葉県内患者会や支援団体の紹介、院内&地域がんサロンの詳細がわかる内容としています。
がんの疑いを持った時から、多くの不安や悩み、孤独を抱えて患者は生きています。家族や周辺の人も、がんに向き合う患者にどのように接したらいいのか、どんなサポートが自分にできるのかと悩んでいます。がんサロンは「あなたは一人じゃない。ここにおいでよ!」と呼びかけ、互いが深め合い、高め合い、そして医療や地域を変えていく原動力にもなっていく場でもあります。この手引書により、日本全国に「がんサロン」が作られていくことを願っています。
藤田敦子(NPO法人「ピュア」)


「がんサロン~がん患者と家族が明日を生きるために~」 
定価・500円 送料・実費 A5版52頁 
購入方法・氏名、郵便番号、住所、電話番号、希望数を書いて、FAXかメールにて下記へ申し込みください。
申込先・NPO法人千葉・在宅ケア市民ネットワークピュア
FAX: 047-448-7689 E-mil:npo.pure@gmail.com TEL043-290-3029(火・金)

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お申し込みが3冊までの場合、事前に郵便振替で、500円×冊数+送料80円をお振込み頂く方法もございます。
備考欄に希望冊数をお書きください。
振込先:郵便振替口座 00150-8-54634 NPOピュア

2011年9月18日日曜日

リレーフォーライフ千葉2011に参加しました

NPOピュアの藤田敦子です。
今年も9月17日、18日に千葉県八千代市で開催された「リレーフォーライフ千葉2011」にチーム『NPOピュアここにおいでよ』で参加しました。



朝、準備のために早く着いた会場で大粒の雨。一時はどうなるかと思いましたが、それ以降は真夏日でした。
12:05 サバイバーによるファーストランから始まり、ピュア隊は後に続きました。




今回、チャリティとして準備したのは、エコたわしとタオル草履、両方とも船橋がんサロン「ここにおいでよ」に集うがんサバイバーのお二人が心を込めて作ってくださった物で、たくさんお買い上げいただきました。




いつしか夜になり、ピュアメンバーのSさんがおでんを30人分仕入れて持ってきてくださり、五目いなりとセットで300円で販売しまたした!Tさんはたくさんのおにぎりとおだんごを持って来てくださり、翌日の朝ごはんにしました。私も梨や漬物やいわし煮、スポーツドリンク、テーブルや座布団、テント、手動ライトなど今回はしっかりと準備していきました。
夜、思いがけず、昨年ご両親が参加してくださり、残念ながら8月に亡くなったご兄弟が写真を持って訪ねて下さいました。写真の中の彼女は聡明で輝いていて、ご家族の無念を思うといたたまれない気持ちでいっぱいでした。でもこうやって訪ねて来てくださったことに「ここにおいでよ」を作って本当に良かったと思いました。私たち「思い」をつなげていきますね。


夜、アグネスちゃんの訪問があったり、13年前にもらった花火で遊んだり、みんなでお話をいっぱいしました。ピュアの副代表とのつながりがわかったり、『縁』は不思議だな~と思いました。今年は仮眠1時間のみで、ずっとタスキをつないでいきました。




今年も誰一人けがをすることなく、リレーフォーライフは無事に終了しました。昨年は20代前半の参加があり、400週でしたが、今回は夜中も学生に頼むことなく321週つなぐことができました。数の多さでなく、みんなで「つないだ」ことに意義があります。

リレーフォーライフでドラマが生まれ、リレーフォーライフでチカラをもらいました。一年、きっといろいろなことがあると思うけど、また来年、笑顔でみんなで参加しましょうね。

2011年9月15日木曜日

【H-PAC】医療政策の喫緊の問題を考える

NPOピュアの藤田敦子です。
10月10日に下記の公開シンポジウムがあります。
定員130名ですので、お早めにお申し込みください。
申込み区分を見ると、東京大学生中心みたいですが、他大学生も区分にありました。
私は所要があり、自分のパートからとなります。会場でお会いしましょう。

東京大学公共政策大学院「医療政策教育・研究ユニット」(HPU)主催
~医療政策実践コミュニティー(H-PAC)公開シンポジウム~

「医療政策の喫緊2テーマを考える」
(テーマ1:診療報酬 テーマ2:地域医療計画)

チラシはこちら
日時:2011年10月10日(月・祝)13:00~17:00(12:30開場)
会場:東京大学本郷キャンパス内 小柴ホール

東日本大震災を経て医療問題への国民の関心がさらに高まる中、診療報酬・介護報酬、医療計画という日本の医療の根幹を形成してきた2つの仕組みが改定され、今後の医療のあり方が方向づけられる局面にあります。患者支援者・医療提供者・政策立案者・メディアという4つのステイクホルダーが集い、認識共有の上、多様な観点からの意見を集約し、実践の方向性を共に考える場とすべく、本シンポジウムを企画しました。

*** プログラム ***
開会挨拶 東京大学公共政策大学院院長 田辺 国昭 13:00-13:05
パート1 診療報酬編 ~いま必要な診療・介護報酬改定を考える(同時改定に向けて)~
【講演】 13:05-14:05
1. 診療報酬改定の主な論点 迫井 正深 氏(厚生労働省保険局企画官)
2.中医協の現状と課題 遠藤 久夫 氏
(学習院大学教授,社会保障審議会医療保険部会部会長,中央社会保険医療協議会前会長)
3.国民視線の診療報酬改定とは
花井 十伍 氏(特定非営利活動法人ネットワーク医療と人権理事,中央社会保険医療協議会委員)
【パネルディスカッション】 14:10-14:40
『いま必要な改革は何か? 4つの立場から考える』
パネリスト: 遠藤 久夫 氏〔政策立案者〕
上塚 芳郎 氏(東京女子医科大学教授・学長補佐)〔医療提供者〕
迫井 正深 氏(厚生労働省保険局企画官) 〔政策立案者〕
長谷川 聖治 氏(読売新聞社科学部デスク)〔メディア〕
花井 十伍 氏〔市民・患者〕
コーディネーター:埴岡 健一(東京大学公共政策大学院医療政策教育・研究ユニット客員教授)
【フロア発言・まとめ】 14:40-14:50
休憩 14:50-15:00
H-PACご紹介 東京大学公共政策大学院特任研究員 吉田 真季 15:00-15:05
(五十音順)


パート2 地域医療計画編 ~高齢化時代の地域に根差した医療とケアをどう構築するか~
【講演】 15:05-16:05
1. 新しい地域医療体制構築のための政策課題
武藤 正樹 氏(国際医療福祉大学大学院教授,医療計画の見直し等に関する検討会座長)
2.超高齢化社会の地域医療ビジョン
高橋 泰 氏(国際医療福祉大学大学院教授)
3.実践から見る地域医療の課題
武藤 真祐 氏(医療法人社団鉄祐会 祐ホームクリニック理事長・院長)
【パネルディスカッション】 16:10-16:40
『新しい地域医療建設への工程表』
パネリスト:
岩崎 賢一 氏(朝日新聞社記者)〔メディア〕
高橋 泰 氏〔政策立案者〕
藤田 敦子 氏(NPO法人千葉・在宅ケア市民ネットワークピュア代表) 〔患者・市民〕
武藤 真祐 氏〔医療提供者〕
武藤 正樹 氏〔政策立案者〕
コーディネーター:本田 麻由美 氏 (読売新聞社記者)
【フロア発言・まとめ】 16:40-16:50
H-PAC事務局より 16:50-16:55
閉会挨拶 岩本 康志(東京大学公共政策大学院教授) 16:55-17:00

※本シンポジウムへのご参加にあたり、事前申込みをお願いします。(参加無料・定員130名;先着順)
※参加ご希望の方は、チラシを見てお申込みください。
※シンポジウム内容(演題、登壇者等)は都合により変更になる場合があります。ご了承ください。

*9月28日、第2部に高橋泰先生のご講演が追加されました。

2011年9月12日月曜日

がんと診断された時からの緩和ケアの実施

NPOピュアの藤田敦子です。

今、がん対策推進協議会で、次期からの基本計画案が話し合われています。
9月9日は、平成24年度予算要求に係る意見と小児がん、緩和ケア専門委員会からの報告もありました。

また、意見交換としては、手術、放射線治療について話し合われ、化学療法・ドラッグラグについてヒヤリングがありました。

緩和ケアの報告書(案)ですが、行政用語も入れて、しっかりとまとめられています。
そんな中、目を引いたのが、「Ⅰ.がんと診断された時からの緩和ケアの実施」「Ⅱ.地域における緩和ケアの提供体制」「Ⅲ.専門的緩和ケアの提供体制の拡充」「Ⅳ緩和ケアに関する質の評価」「Ⅴ緩和ケアに関する卒然教育」となっていることです。
特に、『がんと診断された時からの緩和ケア」は、私の以前からの希望だったのでとても嬉しいです。また、「地域における緩和ケアの提供体制」のところに、介護や行政、社会福祉協議会の文言も入っており、十分、熟知された方がまとめにかかわれたのだろうと感じました。

第1期のがん対策推進基本計画を策定する際に開かれた、がん対策の推進に関する意見交換会の私の意見です。2006年12月13日のことです。なつかしいです。ここでは、「診断からの緩和ケアの推進」「患者が望む情報提供」「在宅緩和ケアの充実に向けて」と3本を軸にお話をしました。緩和ケア病棟が末期しか扱わないのはおかしいと訴え、リンパ浮腫の現状も訴えました。そして、地域との連携を進める相談体制を作ってほしいと伝えました。

この時のまとめとして
「今後のがん医療」
1.診断時から切れ目のない緩和ケアの提供
2.患者の視点を取り入れた情報提供を
3.初期診断、再発時の十分な説明を
4.心理的・社会的サポートへの診療上の評価
5.地域医療、在宅緩和ケアの充実を

アウトカムを重視し、患者の満足度を取り入れ、患者のQOLを重視した医療へとまとめました。
少しずつですが、希望の方向へ向かっていることを嬉しく思います。


報告書案ですが、介護保険をがん患者が適切に受けることができない現状についてもっと踏み込んだ言い方にしないのは、どうなんでしょうか?と感じています。国会でも取り上げられ、通知も出て、新聞でも記事になっていますが、現状は、改善されていないことが明白になっています。
がん末期に適した介護保険にしてほしい

おひとり様が増えていますから、これからは、医療と福祉の両方が必要で、診療報酬と介護保険の同時改正の時に、少しずつ、改善していけばいいのかもしれませんね。

*追加
緩和ケアの報告書案が厚労省のHPにアップしましたのでぜひ見てくださいね。今回、この報告書案に委員より意見が出ていますので、若干の修正があると思います。

2011年9月6日火曜日

船橋がんサロン「ここにおいでよ」開催20110905

NPOピュアの藤田敦子です。

ひさびさに会の活動についてです。
昨日、9月5日は、船橋がんサロン「ここにおいでよ」を開催しました。参加総数は17名。内新規は5名の参加でした。一人ひとり近況を語り合い、新しく参加された方から状況をお伺いしています。

9月と10月分を広報したので、新しい方々が参加されると思っていましたが、さすがに、部位もステージも違う方が5名参加されると、お話をお伺いするだけで、十分みんなで話し合うところまではいけませんでしたね。その代わり、サロン終了後に、一人ずつからお話を伺い、フォローさせて頂きました。

男性の方のお話は、前向きな実践報告やハーモニカ演奏もしてくださり、闘病のお話と共に、勉強になりました。また聞かせてくださいね。

乳がんで「卒業」と思った後に、転移が見つかった方の話に、勇気を持って参加してくださったことに感謝しています。どんなに辛かっただろうと胸がいっぱいです。若いお母様にがんが見つかった話には、「なんで今なの?」と胸がはりさけそうでした。このがんサロンを開設して、「どうして」と何度思ったことでしょう。今回参加された方々の話は、「どうして?」「どうして??」「どうして!!!」と思うことばかりでした。「家族」や「友人」「会社の同僚」へのアプローチの大切さも感じました。

治療を選択せず、在宅ホスピスを選択されたご家族もいらっしゃいました。在宅ホスピスに関することのアドバイスと一緒に、「セカンドオピニンを一度受けられたら」とお伝えもしました。選択をするには、正しい情報がセットされていなければいけないと思うのです。

今回、がん患者必携を持参するのを忘れたことを後悔しています。がん患者必携は、がんサロン必携でもあるのです。いろいろな部位の方が参加されます。医療に関するご相談はお受けはしませんが、他の場所にご相談をしてもらいたいと思う方はおられます。そのような場合は、がん患者必携をお見せして、ご自分の病気に関する知識を得ていただいています。情報はどんどん更新されていて、だからこそ、適切な場所へつなぐ必要を痛感しています。今度、放射線や抗がん剤の副作用に関する小冊子も持って、がんサロンに参加しようと思いました。但し、情報が古くてはダメですよね。いつも、正しい情報に触れる機会を得て、その情報サイトの場所をお伝えするだけでも違うと思います。ニュースが必ずしも正しいわけではないですよね。日々、勉強ですね。

船橋フェースにいく途中で、お孫さんのお写真を持ってきてくださったメンバーに偶然遭遇しました。本当にフランス人形のような姉妹の写真に、みんなで見とれてしまいました。お写真をありがとうございました!

船橋がんサロンのメンバーと一緒に、9月17日、18日は、リレーフォーライフ千葉に参加します。一年、生きれたことに感謝して、そしてまた一年と、思いを新たにしましょうね。がんサロンメンバー手作りの『エコたわし』『タオル草履』を持って行きます。売り上げは、すべてリレーフォーライフに寄付しますので、皆様、ぜひお立ち寄りくださいね。

次回のがんサロンは、10月3日(月)、そして11月14日(月)です。
船橋市中央公民館で、10時~11時30分。
掲示板はNPOピュア「ここにおいでよ」と出ていますのでご注意くださいね。

船橋がんサロン「ここにおいでよ」はふらっと立ち寄れるがん患者と家族のためのサロンです。新しく参加される方は、事前の説明がありますので、できれば10分前にいらしてくださいね。でも、迷って、迷って、やっとたどり着くこともありますよね。時間が過ぎても大丈夫。どうぞ、ドアを開けてお入りくださいね。

あなたのお越しを待っています。『ここにおいでよ』

2011年9月4日日曜日

【地震・医療】石巻の医療再生 在宅専門診療所開設

NPOピュアの藤田敦子です。被災地石巻に大きな助っ人ができました。診療所を開設し、根をはやして、地域医療に貢献することはすごいことですし、IT戦略からも、今回の試みの行方が待たれるところです。一度、開設したての東京の事務所にお邪魔したことがありますが、たぶん石巻も同じ状況なのだと思います。新しい住居や介護とのモデルも作ってほしいと願っています。


石巻の医療再生支援 東京の法人、在宅専門診療所開設
開設に向けて準備が進む「祐ホームクリニック石巻」=石巻市水明北2丁目

 東日本大震災で痛手を受けた地域医療をサポートしようと、東京の医療法人が9月1日、宮城県石巻市に在宅医療専門の診療所を開設する。長引く避難生活で悪化が懸念される要介護者の診療ニーズに対応しながら、高齢者の孤立防止にも目を配り、被災地の医療再生のため助力する。

 診療所は「祐ホームクリニック石巻」で、医療法人社団鉄祐会(東京)が石巻市水明北2丁目に開設する。診療科目は一般内科と循環器内科。外来診療はせず、希望する要介護認定患者の自宅を医師が定期的に訪問診療する。急変時は24時間対応するため、範囲は旧石巻市街を想定している。
 医師3人、看護師2人、事務スタッフ4人の計9人態勢。医師は法人理事長の武藤真祐院長と、家庭医でつくる「日本プライマリケア連合学会」(東京)からの派遣医、現地で災害支援してきた医師が担当する。看護師と事務スタッフは地元から採用し、医療の人材流出を防ぐ。
 診療所はプレハブ平屋の床面積約100平方メートル。診療所に近いトゥモロービジネスタウンなどに仮設住宅が計2000戸建設されるほか、被災した自宅で不便な生活を送る高齢者もいるため、医療ニーズに加え、心のケアや生活支援にも対応したい考えだ。
 石巻市医師会にも相談して準備を進めており、診療所が軌道に乗れば、地元関係者への事業引き継ぎも検討している。
 診療所の隣に建物をもう1棟建てて、長期的支援を行うNPOや医療関係者に集会所として貸し出し、被災者が安心して暮らせる環境づくりも支援する。
 開設準備室は「被災した高齢者は行動習慣が変わって足腰が弱ったり、不安や疲れが蓄積したりしている。津波被害で診療を再開できない医療施設や医師の市外への流出がある中、地域医療の再生と住みよい地域づくりに協力したい」と話している。
 診療を希望する場合は、ケアマネジャーを通じてか、
電話050(3777)2177で申し込む。


河北新報 2011年08月31日水曜日

2011年8月26日金曜日

第23回がん対策協-来年度予算要求決まる

NPOピュアの藤田敦子です。
昨日は、厚生労働省で行われた協議会を傍聴してきました。
CBニュースも、NHKニュースも、小児がん(報告書)と在宅緩和ケアの実態調査にスポットを当てて、紹介しています。前回、予算要求に関する意見書が各委員から提出されていて、そこから選ばれたものが今回出されています。緩和ケア専門委員会からは今回意見書が出ていますので、8月末までに追加を行っていくようです。
他には、天野委員が、全国都道府県にアンケートした内容(PDF)が衝撃でした。昨年から入れた「地域統括相談支援センター」は風前の灯ですね。予算をとっても、使われなければ、財務省にばっさりと切られるのが関の山。たとえば、国の予算がなくても、行っているのなら、なおさら、予算は削られます。そういう意味では、緩和ケアの研修も、もっと行ってほしいものです。

これから、1ヶ月に2回ほど開催されていきます。話し合う内容の中に、ピュアを含む30の患者会が提出した意見書の通り、ドラッグラグや就労・経済支援、サバイバーシップ、検診が入りました。今後のスケジュール(PDF)

介護保険のアンケートのまとめが遅れていますが、7月の日本ホスピス・在宅ケア研究会で行った中間報告をベースに意見を提出する必要性を痛感しています。今月中には、老健局へ必ず行き、話し合いを行っていきます。また、患者委員からがん対策協への提出も視野に入れていきます。


小児がん・緩和ケアに予算を(NHKニュース)8月25日 23時53分
国のがん対策を話し合う協議会が開かれ、対策が遅れている小児がんと緩和ケアなどの医療体制の整備に必要な費用を来年度の予算に要求すべきだという意見をまとめました。

この協議会は、4年前に施行された「がん対策基本法」に基づいて国のがん対策を話し合うもので、25日の会議には、がんの治療に携わる医師や患者代表などの委員と厚生労働省の担当者らが出席しました。会議では、まず、対策が遅れている小児がんと緩和ケアの専門委員会での議論の内容について、それぞれの委員が報告しました。この中で、▽小児がんの専門委員は、全国各地の医療機関で治療レベルに大きな差があるため、患者を集めて専門的な治療を行う拠点病院を整備すべきだなどと主張しました。また、▽緩和ケアの専門委員は、がん治療に関わるすべての医療従事者を対象に研修を行うべきだなどと述べました。そして、協議会では、小児がんの拠点病院の整備や在宅のがん患者への緩和ケアの実態調査などに必要な費用を来年度の予算に要求すべきだという意見をまとめました。協議会では、今後も来年からスタートするがん対策の新たな基本計画に、小児がんや緩和ケアなどの対策を盛り込むことを検討していくということです。

2011年8月24日水曜日

がん診療連携拠点病院の「連携」って??

NPOピュアの藤田敦子です。

今日は、朝から車で、千葉県がんセンターへ行き、3つの用件をこなし、そのあと、豪雨の中、2時間かけて、柏の国立がんセンター東病院へ向かいました。あまりの豪雨に、約束の時間を完全にオーバーしたので、目的地をあきらめて、東京慈恵会医科大学附属柏病院で合流し、先ほど、戻りました。ご心配くださった皆様、無事に戻りました。今日はありがとうございました!それにしても、千葉市内の豪雨と、柏地区の晴天と、同じ千葉県とは思えない天気の違いに、茫然とした一日でした…。いやはや、疲れました。

さて、千葉県がんセンター主催で、10月15日(土)13時から、京葉銀行文化プラザで、「ここがすごい!最新の抗がん剤事情」という公開セミナーが開かれます。詳細は、ホームページにアップされたら、改めてご紹介しますね。

この公開セミナーを開くにあたって、患者会・支援団体から話を聞きたいとお話があり、伺ったのですが、私の関心は3つあって、その中の一つが、がん診療連携拠点病院の「連携」ってなんだろうということなのです。

たとえば、ずっと長い間、総合病院の泌尿器科にお世話になっていて、今回、がんが見つかったとします。主治医に不満はないのだけど、できれば、手術でなく、放射線で治療をしたいと思った時に、今、かかっている病院では希望する放射線治療ができなくて、千葉県がんセンターにある場合は、主治医も変えて千葉県がんセンターに移らなくてはいけないわけですよね。
主治医をそのままで、放射線のみ受けたいと思っても、千葉県がんセンターでも、たくさんの患者さんが放射線を受けるために待っているわけで、放射線治療医がいて、単独に外来を持っていれば、可能かもしれないけれど、受診のキャパがあるわけで・・、実際のところ、こんなケースってありますか?どうされていますか?ということを質問してみました。そして地域にある開業医との治療の連携についても質問してみました。

ほかにも、「がんセンター」という言葉の重み、患者がその言葉から描く理想の医療の姿もお話しておきました。治験や未承認薬をどうとらえるのか、千葉県がんセンターとして、どう取り組むのか、なんてこともお伝えしました。

在宅との連携の前に、治療のところの連携をどう描いていくのかが、一番大事ではないかと思っています。

家族としては、今回のイレッサ問題で、副作用なのかどうか、その辺をとても迷うと思うので、その見分け方、抗がん剤治療の中止の基準をしっかりと押さえておきたいと思いました。 

ほかにもいろいろと、藤田語録が炸裂していましたが(笑)、ほかの患者会・支援団体の意見も取り入れながら、内容を煮詰めていくとのことでしたので、楽しみにしてくださいね。

当日は、患者会ブースに出展していますので、お立ち寄りください。では!!

2011年8月23日火曜日

緩和ケア専門委 報告書案まとめる

CBニュース(キャリアブレイン)からの情報です!

「診断時からの緩和ケア」へ必修化や加算も- 専門委が報告書案

 国のがん対策推進協議会の「緩和ケア専門委員会」(委員長=江口研二・帝京大医学部内科学講座教授)は8月23日の会合で、次期がん対策推進基本計画の策定に向けた報告書案を取りまとめた。終末期に限らず、がんと診断されたときから緩和ケアが提供される体制を目指し、臨床研修段階での必修化や診療報酬加算の充実などを提案している。

 報告書案では、今後の緩和ケアの方向性について、▽がんと診断されたときからの緩和ケアの実施▽地域における緩和ケアの提供体制▽専門的緩和ケアの提供体制の拡充▽緩和ケアに関する質の評価▽緩和ケアに関する卒前教育-の5つの課題を指摘した。
 これに対する6つの提言では、それぞれの課題に必要な体制整備を強調。「がん診療に携わるすべての医師・医療従事者に基本的な緩和ケア研修を実施できる体制を整備する」「地域における緩和ケアを提供するための連携体制(ネットワーク)を速やかに構築する環境を整備する」などを掲げた。

 その上で、実現のための具体策も提示。診断されたときから始まる身体的・精神的・社会的な苦痛を緩和するためには、患者に接するすべての医療者が、基本的緩和ケアを修得する必要があるとして、基本的な緩和ケア研修を臨床研修医の必修項目とすることを提案。また、「がん性疼痛緩和指導管理料」などの診療報酬上の対応を充実させることで、研修医以外に関しても受講促進のインセンティブにすべきだとした。

 このほか、専門看護師や認定看護師らによる相談窓口を、すべてのがん診療連携拠点病院に設置することや、都道府県拠点病院には精神腫瘍医を常勤配置すること、各都道府県のがん対策推進協議会に緩和ケアの専門部会を置くことなど、体制強化を図るための対策を示した。これまで十分な調査が行われていなかったケアの質の評価については、大規模な遺族調査を定期的に行うことを盛り込んだ。

 この日の協議を踏まえて報告書として正式に取りまとめ、25日に開かれるがん対策推進協議会に提出する。


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8月25日に開催されるがん対策推進協議会の傍聴を申し込みました。
楽しみです。藤田敦子
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2011年8月16日火曜日

「終末期における緩和ケア」神奈川で講義

NPOピュアの藤田敦子です。

社団法人かながわ福祉サービス振興会より、「終末期における緩和ケア」のお題を頂きました。ロングラン講義です。10時~16時半、約1時間の食事の時間を入れますが、5時間半講義することになります。

講義目標としては、「がん末期について理解を深め、医師・ケアチームと情報や理念を共有し、患者(利用者・入所者)と家族に十分な説明をすることができ、「いい人生だった」と思って頂ける最期を提供できる介護職になれる」です。

内容として、下記を準備しました。
終末期医療のあり方に関する懇談会から
がんを知ろう
がん末期とは
緩和ケアの概論
がん末期の利用者への支援
事例検討(グループワーク)
痛み以外の症状
施設の中での看取り
グリーフケアの考え方 *予期悲嘆


終末期医療に関する問題に対する知識は、介護職の方は「よく知っている」が4.0%と一般の人より少なかったです。「詳しくないが少し知っている」が62.9%なので、まあいいですが、本当に理解ができているのかはわかりません。モルヒネについての知識もありません。これでは、がん患者のターミナルに寄り添える専門職にはなれませんね。

利用者の方が、どんな状態なのか、どの位置にいるのか、副作用やこころの揺れにどう寄り添ったらいいのか、また、在宅と施設での看取り、家族や仲間にとっての予期悲嘆など、情報満載でお届けする予定です。

すでに、レジュメは作り、主催者にお送りしました。
レジュメが、今後の資料になるように作ってあります。

詳細は、社団法人かながわ福祉サービスのホームページで講座申込みでご確認くださいね。受講料は振興会員は8000円、一般は10,000円になっています(この振興会の標準の受講料のようですね)。

8月22日に参加される皆様、会場でお会いしましょう。

2011年8月8日月曜日

対人援助職トレーナー奥川幸子氏に学ぶ

NPOピュアの藤田敦子です。

5月から、月1回のペースで開催されている、奥川幸子先生のグループスーパーヴィジョンに参加している。奥川先生は、24年間、老人医療の現場で医療ソーシャルワーカーとして勤務され、1984年からグループスーパーヴィジョンを開始されている。1994年から現在まで「介護力強化病院連絡協議会(現・日本療養病床協会)ソーシャルワーカー部会顧問。2007年4月より日本社会事業大学専門職大学院客員教授。ほかに国際医療福祉大学大学院乃木坂スクール講師、学習院大学社会学部非常勤講師などをされている。

偶然、千葉県の医療ソーシャルワーカー協会50周年記念にゲストとして参加し、そこで奥川先生の講演を初めてお聞きした。私の知っているソーシャルワーカーとは全然違う、はっきりとした物言いにびっくりし、その後、国際医療福祉大学大学院乃木坂スクールでそのお名前を目にし、日頃、NPOの中で「ターミナルケアの相談員」として行っていることの検証や自己成長のために、スーパービジョンを受けたいと直訴して、実践研修を受けている。

7月はちょうど施設の相談員からのターミナル事例だったが、私自身が行っていることは間違っていないことを確信できた3時間だった。これは本当に嬉しかった。ただ、対人援助専門職として真のプロフェッショナルになるには、私自身の大きな成長が必要だということも実感した。自分自身が可能にしていることを「言語化」し、他者が吸収し成長していくことをサポートしていけて、初めてプロの階段を歩いていくのだと思った。

奥川先生は、25年の実践の後に、『未知との遭遇~癒しとしての面接』を出され、その後、10年の歳月が経た後に、『身体知と言語~対人援助技術を鍛える』(なんと712ページ)を出されている。まず、本の厚さに圧倒され、言語にクラクラしてくるが、ここに書かれていることは、ソーシャルワーカーでなくても、相談支援やコミュニケーション力を発揮する必要のある人に必見ばかりだった(まだすべてを読みこめていないが、次回の講義までには読破する予定)

この春にデンマークへ行ってきたと何回も書いているが、そこはプロがいる世界だった。子供が生まれると、一人、家庭医(かかりつけ医)を決めていることは結構知られているが、ソーシャルワーカーを決めていることは知られていないのではないか。医療と相談支援。これが、この世に生を受けて、必ず必要になるものだと、デンマークの人々は知ってる。

これから日本は、地域包括ケアの世界へ入っていく。クライアントの真の悩み、希望を受け止め、それを可能にしていくためには、エンド・オブ・ライフケア(ターミナルケア)を理解している優秀な援助者が必要になってくる。

奥川先生のスーパーヴィジョンに参加して、事例検討からの気づき、学びが一番であり、そしてできれば、さまざまな視点(職種や場所など)が入ってきたほうがおもしろいし、勉強になるとより深く思うようになった。

私自身も講師として講義・演習を行っているが、一人でも多くの人がクライアントの「自律」を支援できるようなプログラムを開発できるよう、これからも切磋琢磨していきたいと思っている。

2011年8月5日金曜日

がんサロン手引書に30冊の注文が!

NPOピュア藤田敦子です。

8月2日の電話相談は、メールが2件、電話が2件。
そのうちの1件は、「無事に家で最後まで過ごすことができました!(家で看取ったということです)」というお礼のメールでした。こういうご連絡があるから、相談事業を続けていけるのかもしれませんね。

さてさて、先日書いた「がんサロン~がん患者と家族が明日を生きるために」ですが、他県の方から、10冊、6冊と「がんサロンの講習会時に資料として使いたい」、「新しく地域がんサロンを始めたいので実行委員みんなで勉強したい」というお申込が続き、るんるんしておりました。

今日も電話が鳴って、「がんサロンの冊子はどういう手続きをすればいいのか」というお問合せに、「1冊500円と送料の実費を頂きます。送り先、部数、請求書名をお教え頂き、がんサロン小冊子に同封した郵便振替か銀行口座に振り込んでいただく形です。領収書が必要でしたらお出しできます」とお答えしましたら、ななんと30冊のご注文が!!!!!

全国にがんサロンができていけばいいなという思いで作った「がんサロン」の手引書です。

もっともっと多くの方に知っていただきたくなりました。
がんサロンの申込チラシはこちらです!

2011年7月26日火曜日

島根がんサロン支援塾と「がんサロン」手引書

NPOピュアの藤田敦子(千葉県がん対策委員)です。

島根県のがん対策委員の納賀さんからの連絡で、7月23日、24日に「島根がんサロン支援塾」に行ってきました。この支援塾は、島根県で作られたきた「がんサロンのパワーの秘訣」を聞き、がんサロンを運営している人たちの交流を図る催しです。
私の参加の目的にもう1つ、島根県のがん対策に尽力されている方々にも執筆していただいた「がんサロン~がん患者と家族が明日を生きるために~」(1冊500円)を披露し購入頂くこともありました。

がんサロン支援塾ですが、益田市長もお見えになっておられ、定員30名いっぱいの参加者がありました。

1日目には、下記の講義と、集まった方々の自己紹介
 島根県のがん対策
  島根県がん対策推進室
 7位一体(患者、メディア、県議会、医療現場、行政、産業界、教育)の流れ
  益田保健所長
 外から見た島根県の特徴
  読売新聞 本田麻由美さん
 そしてQ&A


終了後は、益田まつりを見学しました。
私は、石見神楽を初めて鑑賞したのですが、神々の響きを感じるすばらしいものでした。今回の演目は、「大蛇」で、石見神楽の代名詞的演目です。
ここは、あゆやはまぐりも有名なところです。



2日目は、納賀さんによる
情報の発信、メディアとの付き合い方、県議会との連携、行政、産業界との付き合い方があり、医療現場からの取組を益田赤十字病院の岸本副院長からお聞きすることもできました。

岸本先生によると、最初はこわごわとしていましたが、問題になることはひとつもなかったそうです。がん以外の患者会の広がりもできて、病院全体として、患者さん主導を確認し合えたようでした。

さて、私の作成した「がんサロン~がん患者と家族が明日を生きるために~」冊子ですが、20冊ぐらい持って行こうかな~と思っておりましたが、納賀さんから、「2回分だからど~んと送ってください」との声に、思い切って100冊お送りしましたが、参加された皆様の評判もとても良く、がんサロンを運営するのに役に立つ冊子として、31冊もお買い上げ頂きました。購入下さった皆様、ありがとうございました!

引き続き、販売をしておりますので、購入希望の方は、購入方法を入手してご連絡くださいませ。
「がんサロン~がん患者と家族が明日を生きるために~」1冊500円たくさんのがんサロンが全国に広がっていき、地域の患者を地域全体で支える仕組みができたらいいな~と思っています。

納賀さんの更なる夢は、益田市に『地域医療推進条例』を作ること、商工会議所を巻き込んでがん対策を推進すること、建築学科教授との住環境についての意見交換、そして宗教家との連携だそうです。

デンマークへ行ってきた私からすると、5万人が住む益田市なら、利用者主権で、まちづくりができると思います。私は「こんなふうにしていきたい」という納賀さんの夢を全面的に応援します。益田市長にも、まちづくりを熱く語っておきましたよ!
ここ千葉県でも、少しずつ、輪を広げていきたいですね。

 

2011年7月22日金曜日

災害時の在宅医療、停電時は大丈夫?

NPOピュアの藤田敦子です。いきなり2本も書いています。(来月からはこつこつ書きますね)

日本ホスピス・在宅ケア研究会の沖縄大会コミュニティケア部会にて、地元のくくるさんが発表されたアンケート調査が琉球新報で記事になっていました。


台風時の在宅医療 停電、避難時の公的支援を
沖縄地方を5月28日に襲った台風2号は、文字通り電気は「ライフライン」ということを印象付けた。人工呼吸器や痰(たん)吸引など医療的ケアが必要な子どものいる家庭に対し、一般社団法人Kukuruが実施したアンケート結果のことだ。55%が停電で困ったと答え、今後の台風で心配なことは47%が避難に関することを挙げた。
 アンケートには43家庭が回答したが、ほかにも同様な問題を抱え改善を求めている患者会がある。台風時の停電に不安を抱える人たちの数はもっと多いとみていい。命に関わる問題だけに行政、関係団体の早急な取り組みが求められる。
 在宅医療は外来、入院に次ぐ第三の医療といわれる。QOL(生活の質)を高めるため在宅を望む人は増えている。在宅への支援はまだ十分とは言えないが、延べ27万8千世帯に及ぶ今回の停電で電気に頼る医療的ケアの盲点を見せつけられた思いだ。
 医療的ケアで使う機器はほとんどが電気を必要とする。停電が長引くと、バッテリーはあっても限りがある。風が強まると、患者の移動自体が難しくなる。病院へ避難しても、受け入れ態勢が気に掛かる。生死に関わる問題とならないか。不安は尽きない。
 支援が必要な患者の把握など直ちに改善に取り掛かる必要がある。台風情報を詳細に分析し、必要なら避難を勧めるべきだ。強風となると機器と一緒に移動となるが、支援が要る。病院、非常用電源のある施設など地域や患者の状態で避難先も違ってくる。自宅で過ごすなら非常用電源も必要だ。
 考え得る支援を、県や市町村、関係団体がどう果たすかだ。台風の強さに応じ避難マニュアルを作成しそれぞれの動きを明確にすることが必要ではないか。支援する人々も戸惑うことなく動ける。
 東日本大震災を受け、各自治体でこれから始まる防災計画の見直しでも医療的ケアを必要とする人たちのことを当然含めるべきだ。
 電力不足による東京電力の計画停電で、人工呼吸器を付けた人たちへの事前情報の不足が問題となった。突然の実施発表と二転三転する説明は在宅医療の混乱を招いた。山形県では人工呼吸器を付けた女性が死亡、余震による停電が原因とみられている。電力会社や行政も、社会も、電気を命綱とする人たちがいることをもっと認識する必要がある。


他にも、こんな記事も出ました!!
災害時停電への対応を

コミュニティケア部会の小児在宅ケアにも、たくさんの地元の親御さんが会場から支援を呼びかけていました。「地域で支える仕組みを!」

終末期医療で連携を 地域で支える仕組みを検討(沖縄)

NPOピュアの藤田敦子です。ひさびさの投稿になりました。
デンマークに行って、おひとり様や老夫婦二人暮らし(デンマークの高齢者はほとんどこの2パターン)でも、自宅で最期が25%に衝撃を受け、自宅のようなケア付き住宅を入れると、なんと40%の人が「自分らしく最期まで生き、暮らせる」社会になっていることにびっくり!!!う~ん、もっと深めたい。

7月は沖縄の日本ホスピス・在宅ケア研究会全国大会へ行ってきました。発表は2つ。1日目のコミュニティケア部会在宅ホスピスケア実践シンポ(私は末期がん患者の介護保険のアンケート中間報告)と2日目のポスターセッション(がんサロンの力)です。東北の地震もそうですが、沖縄も5月に台風被害が大きかったこともあり、たくさんのことを考えさせられた大会でした。沖縄の皆様、ありがとうございました!!

沖縄大会での企画が記事になりましたので、紹介します。

終末期医療で連携を 地域で支える仕組みを検討

「命どぅ宝を支えるてぃーあんだ」をテーマに、日本ホスピス・在宅ケア研究会第19回全国大会in沖縄が16日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで始まった。同大会は沖縄初開催で、全国から約1600人が参加。
 シンポジウムや講演を通して、終末期を迎えた高齢者やがんなどの患者、重度障がい児を支援するための 医療・保健・福祉の連携による地域支援体制、行政サービス拡充の早急な確立を求めた。
「在宅ホスピスケア実践シンポ」は高齢者や子どもを地域で支える仕組みについて検討。全国から参加したホスピスや在宅療養支援診療所、地域生活ケアセンター、訪問看護師、重度障がい児の保護者がそれぞれの立場から現状を報告した。
 県内各地から訪れた在宅重度障がい児の親たちは「子どもを預けられる日しか仕事ができない」「行政との橋渡しなどを担う相談窓口がない」などの悩みを訴えた。
 栃木県宇都宮市のひばりクリニックに重症障がい児者レスパイト施設うりずんを併設する高橋昭彦さんは「大人のケアマネジャーに相当する重度障がい児相談員は必要」と指摘した。
 神戸市のホスピス有床診療所、はやしやまクリニック希望の家の梁勝則さんは「在宅死は増えつつあるが、在宅で最期まで療養するのが困難な理由は、急変時対応やその後病院に入院できるかどうかに不安があるから。『可能な限り自宅で』という人が6割を超える中、緊急時に入院できる緩和ケア病棟のあるなしは大きい」と述べた。
 大会は17日も行われる。 ・・琉球新報 7月17日(日)10時30分配信

ついでに、2日目の記事は、ちょうど、台風が吹き荒れていて、「災害時の在宅医療」というテーマに多くの方が参加されたようです。2日目は、1800人が参加されたと記事にありました!

災害時停電への対応を
また、コミュニティケア部会で発表された沖縄の市民団体のアンケートも別の記事になっていました。
台風時の在宅医療 停電、避難時の公的支援を

2011年7月2日土曜日

NHK特集「検証日本のがん医療」7月4日~7日放映

ピュアの藤田敦子です。
しばらくぶりです。その間、デンマークに研修に行ってきました。その話はまだ後日書きますね。
国のがん対策委員の天野さんからご連絡を頂きました。
今、がん対策推進協議会で次年度からの5年間を託す、基本計画を定めようとしています。もう5年も経つのかとびっくりすると同時に、何が変わって、何が変わっていないのか、見極める必要があります。
皆様、ぜひ見て頂き、ご意見を寄せてくださいね。

NHK教育「福祉ネットワーク」(月~木・午後8時~8時29分
http://www.nhk.or.jp/heart-net/fnet/index.html

にて、特集「検証 日本のがん医療」が7月4日(月)~7日(木)に4夜連続で放送予定ですので、参考までにお知らせ申し上げます。番組では、視聴者の皆さまからのご意見を事前募集中です。https://www.nhk.or.jp/heart-net/form/ganiryou.html

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検証 日本のがん医療(1)「放射線治療は広がるか」
2011年7月4日(月) 20時00分~20時30分
http://tv.yahoo.co.jp/program/43438559/

患者や家族の切実な声を受けて誕生した「がん対策基本法」の制定から5年。全国にがん医療の拠点病院が整備され、標準治療の普及を推進。医療向上の起爆剤として期待されてきた。この5年でがん医療の何が変わり、今後は、どのような課題があるのか。4日間にわたって「がん対策基本法」のその後を検証する。1回目は、がん対策の重点課題の1つ、立ち遅れてきた「放射線治療」の現状を取り上げる。

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■検証 日本のがん医療(2)「緩和ケア最前線」
2011年7月5日(火) 20時00分~20時30分
http://tv.yahoo.co.jp/program/43467860/

シリーズ2日目は「緩和ケア」。最近の研究では、がんの痛みを和らげる「緩和ケア」を適切に行うと、患者のQOLを高め、延命効果もあるということが明らかになった。しかし「緩和ケア=終末期」という意識が根強い日本では海外に比べ20年以上遅れていると指摘される。いち早く取り組み始めた静岡がんセンターの現場に密着。緩和ケアの可能性を伝えると共に、日本で広げていくには何が必要なのかを考える。

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■検証 日本のがん医療(3)「地域格差をなくすために」
2011年7月6日(水) 20時00分~20時30分
http://tv.yahoo.co.jp/program/43515677/

3日目のテーマは、「地域の医療格差」。「がん対策基本法」制定以降、地域のがん対策は、都道府県が主体となって「推進計画」を策定し、地域の実情にあった施策を実行していくことが求められている。格差を是正するために、「地域発」のがん対策を、どのように進めていくとよいのか。“がん対策の先進県”といわれる島根県の模索を通して、考えていく。

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■検証 日本のがん医療(4)「がん最新情報 Q&A」
2011年7月7日(木) 20時00分~20時30分
http://tv.yahoo.co.jp/program/43552265/

2011年6月18日土曜日

COMLの辻本好子さんのご冥福を祈ります

藤田敦子(NPOピュア)です。

ささえあい医療人権センターの辻本好子さんが亡くなられた。昨夏スキルス胃がんでⅣだったとCOMLのブログに書かれていた。
http://coml-blog.cocolog-nifty.com/blog/cat21054534/index.html

病院からの紹介で、在宅医療・介護保険を受けられていたようだ。辻本さんらしく、病院や在宅ケアについても、するどい切込みで、読んでいて、とても参考になる。

それにしても、最後のブログは、6月9日に書かれていて、それが昨日アップされている。遺言だったのかな?ショックを受けるような術後の説明を、とても細かく書かれている。
さすがというしかない。
ここまで、しっかりと聞くことができるだろうか。

仕事の引き継ぎも何もかも終わらせて、総会も出て、いのちを大切に生き抜かれた人。

日本の大きな損失。

今の患者本位の医療の道を作ってきた人だ。本当に残念です。もっともっと生きて活躍してほしかった。

ご冥福をお祈りいたします。

2011年6月15日水曜日

【タオル帽子】被災地へ贈呈事業終了しました

NPOピュアの藤田敦子です。

震災で被害にあわれた皆様に、心からお見舞い申し上げます。
このたび、友人の岩手ホスピスの会より被災地の現状を知り、「タオル帽子被災地贈呈事業」を行い、5月22日に開催した講習会には、18名の参加があり、その後千葉日報に掲載され、全県よりお問合せを頂き、12名の方に岩手ホスピスの会よりお送り頂き、現在作成に入って頂いております。6月14日に講習会分37個を、岩手ホスピスの会へお送りしました。
今回の事業ですが、千葉日報の記事を見て、52歳の奥様が抗がん剤中のご主人や90歳のお母様が悪性リンパ腫で治療中の方からお問合せを頂き、直接、お手元に届けることもできました。また、京都の病院から贈られてきたり、千葉からも病院の看護師長がご参加くださり、自院の患者さんに差し上げて、喜ばれるという福音もございました。また、患者さん自身が、タオル帽子を作ることを励みにされ、笑顔が戻られました。

 小さなNPOが、心を込めてボランティアで行った「タオル帽子被災地贈呈事業」は、14日の発送をもちまして終了とさせて頂きます。ご協力くださった皆様、ありがとうございました!

2011年6月12日日曜日

がん患者の最期は療養病床か?

NPOピュアの藤田敦子です。

先般の在宅ホスピス電話相談に「家族が手術ができず、治療病院から長期療養病床へ入院した。その後、在宅医を見つけられたから、退院したいと伝えたが、退院させてもらえない」と電話があった。

在宅医がたくさん入られているメーリングで病院側の考えを聞いてみたが、ご返事くださった誰もが、「退院できないはずがない」というものだった。

相談者が間違ってお電話をくださったとは思えないので、良心的な医師には在宅医療は当たり前でも、療養病床のある病院の医師には、まったくありえないことなのかもしれないと思った。

それにしても、治療病院は急性期の病院が多く、治療ができない患者を入院させておくことはできない。では、緩和ケア病棟はたくさんあるかというと、はっきり言って、「ない」。在宅緩和ケアができる医師も少ない。そうすると高齢のがん患者さんが行きつく先は、療養病床になるのだろうか。

がん対策基本法を私たちが作ったとき、痛みを止めてほしい、心のケアがほしいと国に伝えたのに、普通の暮らしをずっと送っていきたいと願ってきたのに、私たちの死ぬ場所は、緩和ケアのない病院になってしまうのかな。

緩和ケアを推進してきた人たちは、このことをどう思っているのだろう。
緩和ケアの質をどう担保してくれるのだろうか。
早期からの緩和ケアも大事だけど、最期をもっと大切にする国になってほしい。

2011年5月31日火曜日

【タオル帽子】抗がん剤を受けている方のご家族から

藤田敦子(NPOピュア)です。

連日、タオル帽子の話題ですみません。
ほかにも電話相談やがんサロン冊子の増刷手配や千葉大学看護学部との協働やら、いろいろと動いているのですが、まだ発表できないのです。
今年は次から次に、大きな話がいっぱい舞い込んできています。何かが変わろうとしている。

さて、タオル帽子ですが、昨日、千葉日報に紹介をされ、昨日、今日と電話が鳴り続けています。夕方にお電話をいただき、取れなかった方も何人もいます。

そんな中、珍しく男性の声に耳を傾けていると50代の奥様のことで電話をかけてこられました。
「手術ができず、抗がん剤の4クール目で病院に3月からいる。病院からもらったパンフレットでなく、バンダナを一生懸命探して手にいれたが、寝ているときにはずれてします。そんなとき、出先で、この新聞記事を目にした。ピンクや黄色、ブルーの明るい色のタオル帽子をいただくわけにはいきませんか」とのこと。お話されているご主人からも疲れを感じとれた。

大急ぎで、先日の講習会に参加した一人に電話をし、急遽、作ってもらい、持ってきてもらった。

被災地に贈るつもりで作っていたけど、できれば、千葉県に住む抗がん剤で脱毛し苦しんでいる人のために役立てたいと思っていた。でも、こんなに早くその日が来るとは思ってもみなかった。

待っていてください。
仲間が心を込めて作った花柄の明るい色のタオル帽子を贈りますね。

がん患者と家族のために!私たちの活動はそのためにあるのだから。

【千葉日報】被災者に贈るタオル帽子募集


藤田敦子です。
本日2011年5月30日に千葉日報に先日のタオル帽子講習会の記事が出ました。

岩手ホスピスの会は、岩手にホスピスを!と活動を行っていて、タオル帽子と一緒に、「あなたを大事に思っています」という緩和ケアの大事なメッセージも届けています。
今回講習会を再度開催することは難しいので、できればすでにタオル帽子を作ったことのある方からの送付をお待ちしております。もちろん、直接、岩手ホスピスの会へ送ってくださっても大丈夫です。毎週、川守田代表や吉島事務局長と連絡を取り合っています。最新のリポートは、明日アップさせますね。
NPOピュアの連絡先は、npo.pure@gmail.com(小文字にしてくださいね)
1000円は、見本と型紙のお金で、タオルをお送りする送料や袋などの購入費金などを入れ忘れました。皆様からの温かいご支援もお待ちしております。よろしくお願いいたします。
郵便口座00150-8-54634 NPOピュア

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 東日本大震災被災者に「タオル帽子」を贈ろうと、がん緩和ケアを推進するNPO法人ピュア(船橋市、藤田敦子代表)が手作りのタオル帽子を募集している。22日は船橋市内で制作講習会も行い、18人が参加。寄せられた帽子は6月中旬までに2回に分けて発送する。
 同法人によると、タオル帽子は本来、抗がん剤で脱毛した患者のために考案され、愛用されてきた。フェースタオル一枚を使い、裁縫の初心者でも気軽に制作できるという。
 この帽子の普及活動を全国的に展開する「岩手ホスピスの会」(岩手県盛岡市、川守田裕司代表)が震災後、同県陸前高田市などの避難所で帽子を配布したところ、がん患者に限らず大好評。同会とピュアは以前から交流があり、話を聞いた藤田代表が応援しようと千葉県内で帽子の募集を始めた。
 藤田代表は「被災地ではお風呂に入れなかったり、入っても髪が乾かせないと聞く。タオル帽子は水で洗えて清潔に使える。千葉から心を込めて贈りたい」と語った。千葉からの帽子は同会を通じて避難所に配られるという。
 型紙と見本のセットは千円。作り方などの問い合わせは藤田代表(070-5554-3734)。
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2011年5月23日月曜日

岩手ホスピスの会へタオル帽子を配布


NPOピュアの藤田敦子です。
昨日の夜中までがんばって、タオル帽子を完成させました。送る前までに、もうひとつ挑戦しようと思っています。
昨日も書きましたが、集まったタオル帽子は、岩手ホスピスの会の「被災地へのタオル帽子配送事業」に役立てて頂きます。(被災地へタオル帽子を!)
昨日参加された方の中には、被災地に両親や兄弟、友人がいる人がいます。GWに現地へ行って片づけをしたり、募金をしたり、それでも何かしたいと思いを持った方々が集まりました。抗がん剤の苦しさを知っている船橋がんサロンからも6名の参加がありました。
みんなが、心をこめて誰かのために一生懸命になって作りました。

5月7日に岩手ホスピスの会はカーネーションも持参されました。活動の一部を紹介。吉島事務局長の活動記録です。川守田さん、吉島さん、岩手ホスピスの会のみなさん、ありがとう!千葉もがんばりますね!

当日は、造花のカーネーションを200本、総合窓口用の鉢植え4個を準備した。
「母の日なんてすっかり忘れていました。みなさん喜ぶと思います。ホスピスさんが日常の生活を運んで来てくれるようなきがします」そう話して、本部の方が場内アナウンスのマイクを握り、「今日も、岩手ホスピスの会さんがコーヒーサービスに来て下さいました。明日の母の日のためにカーネーションのお花もあります。」
初めて岩手ホスピスの会と覚えて頂いた。今までは、ホスピーの会と言われていましたが、名前なんてどうでもいいからそれも楽しかった。

コーヒーサービスを手伝うひろゆき君に、「明日は、母の日だよ。お母さんにお花あげたら?はやく行かないとなくなるよ。」自分の気にいった大きな花を選び、いなくなった。
数分後、満面の笑みで飛んできた!「お母さんにあげたらさ~、わ~~~綺麗。あれ?造花か?でも嬉しいな~ありがとうね」って言われた。今まで見た事のないひろゆき君の表情が嬉しかった。来年は、生花を持参するね!そう、こころに決めた!

タオルを配布しているボランティアが駆け寄ってきた。タオルを沢山ほしいと言う方がいるんですが・・。話を聞くと、ご主人が前立腺がんで排尿に紙パットを使用しているがタオルも必要だと言うことらしい。しかし、皆さんの前で大量にその方だけに渡すと皆がほしいと混乱になるからあげる事は出来ない。ボランティアさんに、取り置きして帰る時にお渡ししますからお名前を聞いておくように伝えた。
来週も来ます。必要ならばもっと準備して来ようと思いました。

今回は、顔みしりに慣れたせいかいろんな方が自分の身の上を話して下さる。
帰りには、「話を聞いてくれてありがとう」と、涙を流し駆け寄って来て下さる方もいた。
みなさん、時間と共に落ち着く半面、こころが痛んで来ているような・・・。
こころが悲鳴をあげているような・・。そんな思いが伝わる。

2011年5月22日日曜日

【地震・がん・物資】被災地へタオル帽子を!


NPOピュアの藤田敦子です。

今日、船橋市中央公民館で、「被災地へのタオル帽子配布事業」として、タオル帽子の製作を行いました。大きな広報はできなかったのですが、総勢18名(松尾さんを入れ忘れてました)が集まりました。朝、茨城と千葉で震度4がありどうなるかと思いましたが、貴重な時間をご提供くださった皆様、ありがとうございました!

このタオル帽子は、抗がん剤で脱毛するがん患者のために、岩手ホスピスの会が考案したもので、いわて生協さんの炊き出しのお手伝いをしながら、岩手県の陸前高田市や大船渡市の避難所へ伺い、コーヒーサービスをしながら、タオル帽子の配布を行い、がん患者さんの相談窓口を紹介しているものです。以前からの知り合いの川守田代表に安否のメールをお送りしたら、いち早く動き始めておられ、現地の報告が私のもとに届いてきました。みんなから寄せられる「被災地のためになにかしたい」そんな思いをこのタオル帽子製作に込めました。

なるべく色の濃い、男性が使えるものをとの要請を受けて、9時半から11時半までの2時間でたくさんのタオル帽子を作ることができました。岩手への発送は5月末と6月中旬と2回に分けて行いたいと思っています。引き続き、タオル帽子製作を行っていきます。(できあがった一部です。すてきでしょう!)


すでにタオル帽子講習を受けておられる方は、NPOピュアへご連絡くださいませ。一緒に発送をさせていただきます。
メール npo.pure@gmail.com(小文字にしてください)
岩手から現地報告が入りましたらご報告いたします。

秋にもタオル帽子講習会を開催する予定です。その時には、被災地が落ち着いているといいですね。大きなことはできないけど、千葉県から現地へ心をこめてお送りしていきます。

2011年5月6日金曜日

【地震・がん】被災後もがん治療を!岩手から

NPOピュアの藤田敦子です。

GWも残りわずかですね。
今月の22日(日)9時半から11時半に被災地の岩手に送るタオル帽子制作を船橋市公民館で行います。タオル帽子は、岩手ホスピスの会が考案したもので、抗がん剤で脱毛したがん患者さんのために、タオルを使い、手作りした帽子を、病院などへ送っていました。今、被災地にいるがん患者は声を出せず、治療を受けられない苦しみや、副作用など人知れぬ悩みをかかえています。
被災地での活動を紹介する新聞記事です。タオル帽子を一緒に作り、被災地へ届けませんか?ピュアの連絡は、FAX047-448-7689 です!

被災後もがん医療を 岩手医大と8県立病院相談窓口

本県のがん診療連携拠点病院である岩手医大付属病院と8つの県立病院は、東日本大震災の発生後、適切な治療を受けられないがん患者の相談を受け付けている。県内の患者会も相談窓口などの周知に協力、助かった命を大切にしてほしいと呼び掛けている。

 相談を受けているのは、以前からがんに関する相談室を設けている9病院。かかりつけ医や病院の被災によって治療が中断したり、避難所生活で周囲に気兼ねし、自身のケアができないがん患者は相当数に上るとみられる。

 県立磐井病院の緩和ケア病棟ボランティアコーディネーター長沢雅美さんによると、陸前高田市から一関市の避難所に移り、熱を出して保健師に病院に連れてこられ初めて緩和ケアに該当するがん患者だったことが分かった被災者もいたという。

 自身もがん患者であるという長沢さんは「悩み苦しみながら命と向き合ってきたがん患者だからこそ、与えられた命を大切にしてほしい。勇気を持って治療の継続を」と願う。

 岩手医大付属病院の斎藤俊哉医療福祉相談室長は「食事一つとっても我慢しながら避難生活を送る人は多いと思う。がん患者に欠かせないメンタルケアも含め、広く役に立ちたい」と利用を勧める。

 一方、県内の患者会の活動が避難所に散在する患者の把握や情報提供に貢献している。

 副作用による脱毛で悩む全国のがん患者にタオル帽子を届けてきた盛岡市の岩手ホスピスの会(川守田裕司代表)は震災後、陸前高田市や大船渡市などの避難所で炊き出しや喫茶サービスを実施。患者に特定せず帽子を提供したところ、自分ががん患者であることを打ち明けてくれた患者もいたという。

 同会のほか、北上市のがん患者会「びわの会」会員や、宮古市の子宮・卵巣がんの患者会「らんきゅう*卵宮」なども相談窓口の情報提供に努めている。

 岩手ホスピスの会の川守田代表(盛岡市)は「今後は傾聴活動などにも力を入れ、被災したがん患者のきめ細かなサポートにつなげたい」と熱を込める。

 同会は23日も、陸前高田市の高田一中でタオル帽子配布とコーヒーサービスを実施。5月28日には盛岡市で傾聴のセミナーも開催する。

【写真=コーヒーを振る舞ったり、タオル帽子を配布した岩手ホスピスの会の活動=陸前高田市・サンビレッジ】

2011年5月1日日曜日

【地震・ボランティア】東北自動車道にボランティアの窓口設置

NPOピュアの藤田敦子です。

GWに東日本へボランティアに向かう人も多いと思います。
4月20日から、東北自動車道・泉パーキングエリアスマートインターチャンジ出口近くに「ボランティア・インフォメーションセンター」が設置された。
同センターでは、被災した自治体にある災害ボランティアセンターの場所や連絡先、主な活動内容などを提供している。ボランティアをするためには、日々、変化している被災地の状況を把握する必要がある。
業務は、5月中旬までの午前7時~午後6時。問い合わせは、022・377・3122

2011年4月24日日曜日

【地震・原発】サンデル教授「原発議論は民主主義の試金石

ピュアの藤田敦子です。
ひさびさにブログをかける状況になりました。
がん患者への物資の寄贈にご協力くださった皆様、ありがとうございました!

さて、今日の読売新聞にサンデル教授の記事がありました。

 一人殺せば5人を救える場合、一人を殺すことは正義か―こうした「究極の選択」を講義で論じる教授は、原発是非論に関して「激しく対立する問題で議論を避ける傾向があるが、間違いだ。(互いに)敬意を払い、開かれた議論ができるかどうか、民主主義が試されている」と断言した。
 議論のリード役については、「まず政治家だが、政治家はいい仕事をしていない。市民がそれを要求していないからだ。メディアの責任は大きいが、娯楽的な『どなりあい』ではなく、真剣に討論する場を提供すべきだ」と述べた。
 さらに、「費用対効果と安全は論じられるが、エネルギーを大量消費する我々の生活の議論は少ない。どんな社会に住むべきか、価値観や社会のあり方を議論すべきだ」と指摘した。


本当にそうだと思います。
統一地方選の後半が、今日行われています。皆さん選挙に行かれましたか?
どんな街を作り、どんな生活を送りたいのか、未来の子どもたちのためにも、真剣に話し合っていかなくては!と思います。

2011年4月14日木曜日

【地震・がん】被災地のがん患者へウィッグ等を贈ろう

ピュアの藤田敦子です。

ちょっと情報が遅くなってしまいましたが、乳がん体験者や医師ら有志による被災地で暮らすがん患者さんのために物資を提供する活動が始まりました。
リンパ浮腫の患者さん、抗がん剤で苦しんでいる患者さんはどうしているだろうとずっと気にしていました。

窓口は、対がん協会です。

使わなくなったウィッグやケア帽子を被災地で暮らすがん患者さんのために譲っていただけませんか?もちろん、手入れがされたきれいな状態のものをお願いします。

第一陣は、16日(土)です。(第二弾は、28日(木)です)

詳細はこちらを見てください。こちら

どうぞ、よろしくお願いいたします。

2011年4月12日火曜日

【地震・がん】タオル帽子を被災者へ。5月22日講習会開催

ピュアの藤田敦子です。
抗がん剤の副作用で脱毛したがん患者さんに向けて、タオル帽子を寄贈する活動を行っている岩手ホスピスの会から被災地の岩手県大船渡についてご報告を頂いた。炊き出しのボランティアのお手伝いとして現地に入りながら、タオル帽子を寄贈する活動を行ったところ、「自分も患者です」「家族を看取りました」とお話もはずみ、また「帽子がほしい」というがん患者以外の被災者の方からも大変好評だったので、引き続き、被災地へのタオル帽子配布事業を続けるという。苦しんでいる人のため、私たちも何かお手伝いをしたいと、タオル帽子の講習会を開催することにしました。作られたタオル帽子は、被災地のがん患者らへ岩手ホスピスの会を通して、届けます。心を込めて、作りたいと思います。ぜひ、ご参加ください。

5月22日(日)9時半~11時半
       船橋市中央公民館(JR船橋駅、京成船橋駅徒歩7分)
用意するものは、はさみ、裁縫道具、タオル(屋外での使用もあるので濃い色合いのタオル、なければ色や柄のあるタオル)を持参する
材料費    1000円(タオル帽子の型紙と見本を一つ)
定員     30名
事前申込をメールnpo.pure@gmail.com(小文字にしてください)かFAX047-448-7689 NPOピュアへ。
すでにタオル帽子の作り方を知っておられる方は、ご自宅で制作してお送りくださいね。6月12日の「心を育てるワークショップ」6月13日の「船橋がんサロンここにおいでよ」で回収して岩手へ発送します。その他、タオルの寄付などもお受けしております。 この被災地へのタオル帽子配布事業が終了した後も、引き続き、タオル帽子をみんなで作って、抗がん剤の副作用で脱毛した千葉県内のがん患者さんへ寄贈する活動を、NPOピュアとして行っていきます。みんなで一緒に、心を込めて!

2011年4月9日土曜日

【地震・停電】人工呼吸器・酸素濃縮装置使用患者への対応

NPOピュアの藤田敦子です。 東京電力で計画停電が行われた際に、大きな問題になったのは、人工呼吸器等電力を必要とする在宅医療患者への対応でした。東北地区にも緊急電話相談窓口なども作られ、体制は万全だと思っていましたが、4月7日に、東北地方に震度6の余震があり、悲劇は起こりました。山形県尾花沢市で人工呼吸器と酸素濃縮装置を使用中の患者が死亡する事案が発生しました。停電と死亡への因果関係は不明となっていますが、もう一度、今、停電がない地域でも、もし停電が起こったときのことを考えて、厚生労働省は、医師や訪問看護ステーションに対し、下記の事務連絡を出しました。                                                                                                                                                                        人工呼吸器や酸素濃縮装置等の在宅医療機器を使用している患者に対する停電時の対応について、必要に応じ医療機器メーカーと協議を行った上で、◎人工呼吸器の内臓バッテリーの有無と持続時間、作動の再確認、◎人工呼吸器の外部バッテリーの準備及び事前の充電、◎酸素濃縮装置を在宅で使用している患者に対し、必要な酸素ボンベが配布されているかの再確認、◎人工呼吸器や酸素濃縮装置を使用している患者に対する停電時の対応の周知、◎停電等電源異常時のアラームが正しく作動するかの再確認、◎携帯用酸素ボンベセットの使用方法の再確認、◎患者の状態を踏まえた適切な在宅医療機器への代替や貸出などの対応、◎在宅医療患者との緊急時連絡体制の再確認、等により、在宅医療患者への医療の提供が、停電時においてもできるだけ支障なく行われるよう、適切な指導の実施について特段の御協力をお願いいたします。以上                               悲しい事案が二度と発生しないように、関係者はもとより、使用されている患者さんがご家族も、上記の点について、主治医や訪問看護ステーションと再度の確認をお願いいたします!

2011年4月3日日曜日

【地震・がん医療】被災者の医療費負担軽減、災害救助法適用

NPOピュアの藤田敦子です。 産経ニュースに「被災地でのがん治療継続 患者らの通院の足や費用の不安」という記事があった。 被災したがん患者が抗がん剤治療を継続したくても、治療病院で受入れがない場合、ガソリン不足で通院の足の確保ができず、また、費用の不安があるという。                               この記事では、「被災者の医療費負担を軽減するため、厚生労働省は窓口負担(一部負担金)の猶予・免除を決めた。対象者は被災時に災害救助法適用地域(東京都を除く)に住んでおり、(1)住宅が全半壊、全半焼など(2)主な生計維持者が、死亡または重篤な傷病、行方不明、業務を廃止・休止、失職して収入がない(3)福島原発事故で避難指示、屋内退避の対象―のいずれかに該当する人。医療機関での窓口で申し立てれば、5月までの診療、調剤、訪問看護の費用がかからない」とある。                              「県外の治療のための避難にも災害救助法の枠組みが使えるかどうかについて、厚労省社会援護局は『個人でも県を通して災害救助法の枠内で避難すれば、移送や宿泊の費用を県が負担することは可能だ。遠隔地へ避難するという意味では同じなので、集団でないからといって災害救助法の対象にならないことはない』とする。避難所の場所と治療施設、入所者の優先順位など、さまざまな要素が合致するかどうかが鍵だ」                                                      記事では、他の病院で抗がん剤治療を受けるためには「抗がん剤開始時のインフォームドコンセントノコピー▽治療計画▽抗がん剤の副作用に関する説明書▽病状などを記入した治療日誌▽看護師さんや薬剤師さんからもらった効果・副作用に関するメモ▽個人的につけたメモ―など。」があるといいという。少しでも情報があると助かるようです。                            また被災地でがん治療が継続できない患者のために、国立がん研究センターが治療可能な病院について相談を受ける「被災がん患者ホットライン」を開設している。ホームページで被災患者の受け入れ可能施設のリスト(PDF)にアクセス可能なので確認してください。                                  

2011年3月31日木曜日

【地震・医療】日本いのちの電話が震災ダイヤルを開設

NPOピュアの藤田敦子です。 日本いのちの電話連盟は、東日本大震災の被災者に向けて、『いのちの電話震災ダイヤル』を開設し4月9日までフリーダイヤルで受けています。 『いのちの電話震災ダイヤル」 電話番号 0120-556-189(こころ いちばん やさしく)、 期間 3月28日(月)~4月9日(土)8時~22時、 発信地域 岩手県、宮城県、福島県、茨城県のみ(固定電話、公衆電話、携帯電話通話可能)。  思いを話すことは、被災者にとって大切なことです。安心な場ですから、ぜひご利用ください。

2011年3月28日月曜日

【地震・救援物資】千葉市4月2日から第二弾開始

NPOピュアの藤田敦子です。 千葉市は被災地に向けた救援物資第二弾を4月2日から始めます。 期間 4月2日(土)~4月6日(水) 9時~17時 救援物資の内容 *6品のみ (未開封・未使用のもの。トランプは新品同等であれば可) 1.使い捨てカイロ 2.紙皿・紙コップ 3.家庭用ラップ 4.カップ麺(賞味期限が平成23年7月以降のもの) 5.レトルト食品、おかず缶詰(賞味期限が平成23年7月以降のもの) 6.トランプ 受付場所市役所本庁舎1階ロビー(総合防災課043‐245-5151)中央区役所1階ミュージアムショップ跡地花見川区役所1階フロアー稲毛区役所1階ロビー若葉区役所3階フロアー緑区役所1階地域振興課美浜保健福祉センター1階会議室

2011年3月27日日曜日

【地震・医療】心の相談緊急電話が開設

NPOピュアの藤田敦子です。 日本精神衛生学会、日本臨床心理士会、東京臨床心理士会、日本電話相談学会の4団体が協働して、被災者の心の相談に応じています。 「心の相談緊急電話開設のお知らせ」 0120-111-916(フリーダイヤル) 相談内容 ◎被災者の方々の、被災に伴う精神的な悩み・問題に関すること ◎支援活動に関係する方々の精神的なサポートに関すること ◎PTSD防止と対応に関する啓発的支援 ◎原発損壊に伴う不安に関する啓発的支援 日時 平成23年3月19日(土)~4月23日(土)毎日(状況により延長あり) 午後1時から午後10時 担当者精神科医、臨床心理士、保健師、精神保健福祉士等担当事務局 日本精神衛生学会

2011年3月26日土曜日

【地震・がん医療】災害時のがん患者役立ちマニュアル

NPOピュアの藤田敦子です。

兵庫県立大学大学院看護学研究科21世紀COEプログラムが作った「災害看護命を守る知識と技術の情報館」に、今、被災地でがんばっておられる患者と家族、そして支援者の皆様にとって役立つ情報が満載です。是非、見てください。ホームページ アクセスが集中しているときは、ミラーサイト
この中には、高齢者編、こども編、妊娠・産後編、がん患者編、慢性病編、こころのケア編があります。

私が注目しているのは、情報が少ない「がん患者編」と「こころのケア編」。
平常時や災害前に備えていくことも書いてあります。ここも時間があれば読んでおくと勉強になります。

がんの化学療法を受けている人のために(災害発生時マニュアル)
災害時どこで化学療法を受けられるか、ストーマ管理、抗がん剤の副作用や口腔ケア、ストレスへの対処、脱毛のケア、感染症予防など

化学療法中の食事の工夫
食事摂取状況と副作用チェックリストなど

化学療法中の副作用への対処
感染・出血・貧血への対応

自分のからだを知って痛みを緩和する

今の状況は、もっと大変だと感じています。
どうか、声を出せないがん患者へ支援をお願いいたします。

また、サバイバー・ギルド~災害後の人々の心を理解するために も読んでください。
まだ、落ち着いていないけど、緊急時の混乱が終わったあとが、本当の大変さがやってきます。世の中が平常になって、そこから自殺も増えてくる。私たち全員が理解しておかなくては助かりません。

2011年3月25日金曜日

【地震・がん医療】東北大学病院被災者のがん診療相談始めた

NPOピュアの藤田敦子です。

被災されたがん患者さんに向けた電話相談が、東北大学に開設された

東北大学のホームページ   2011年3月23日

東北大学病院がん診療相談室では、困難に直面する被災地のがん患者さんに可能な限り、医療情報をお届けしようと思っています。以下に、ご連絡ください。

電話022-717-7115(平日午前9時から午後4時まで対応可能)

医療提供を申し出ている医師(連絡担当者)、施設、対応可能ながん種のリストは、次のリンクをご参照ください。

日本臨床腫瘍学会  医療機関リスト(PDF)
東北がんネットワーク

【地震・宮城県】石巻市を襲った津波

NPOピュアの藤田敦子です。

研究会の理事、黒田さんから現地の情報が入り
宮城県石巻市の現状は
まだ食料が届かず
避難所でない場所にいる被災者にケアが届いておりず
阪神淡路大震災を経験した黒田さんでも
絶句するような状況だというのです。

今日NHKやZEROで放映があったようですね。

石巻市のホームページに、
津波がまちをのみこんでいく映像がありました。

水と食料と薬とケアを石巻に運んでほしい。

2011年3月24日木曜日

【地震・救援物資】船橋市救援物資受付:割り箸や紙コップ紙皿も

NPOピュアの藤田敦子です。

各地で救援物資の受付がスタートしていますが、
千葉@船橋市でも、3月22日~27日まで行っています。
他とは違う品目がありました。へえ~です。

被災地への救援物資に受付(船橋市ホームページ)

日時:3月22日~3月27日
場所:市役所本庁舎1階ロビーおよび各出張所
受付可能な物品:11品目(外袋未開封・未使用)

大人用紙おむつ
尿取りパット
乳幼児用紙おむつ
生理用品
歯ブラシ
トイレットペーパー
紙マスク
ゴミ袋(45リットル以上)
紙コップ
紙皿
割り箸

今日、市役所へ行ってきましたが、割り箸をビニール袋に入れて持ってこられたご婦人がいらした。2本入っていた。え、それでいいんだと妙に安心しました。みんなで持ち寄れば、大きな数になりますね。明日、またかき集めて持っていこうと思っています。

2011年3月22日火曜日

【地震・放射線】千葉市放医研に相談電話開設

ピュアの藤田敦子です。

今日は千葉大学(千葉市)で2度震度4~3を体験。なんだか、まだ揺れています・・。
千葉市と言えば、放射線医学総合研究所があるまち、今の原発の事故に関して情報がないかのぞいてみたら、「被曝に関する一般からの相談電話」を開設していました。

放射線医学総合研究所 
放射線被ばく等に関する一般お問い合わせ電話
(午前8時30分~午後5時15分)時間は読売新聞記事から
090-5582-3521
080-2078-3308
090-4836-9386
090-7408-1074*
080-2078-3307*
090-8591-0735*
*は状況に応じ、一部電話が不通になることがある
(注意)医療者用の電話へはかけないでください

他にも、今回の事件に関するQ&Aも記されていた。

1.原子力発電所被害に関する放射線基礎知識
気をつけることや数字の読み方

2.ヨウ素を含む消毒剤などを飲んではいけません

3.被曝の検査、除染、妊婦への影響は?

4.放射線汚染された食品の取り扱い

5.食べ物や避難したときに来ていた服の扱い

6.首都圏に住んでいますが・・・。

怖がる前に、相手を知ることが大事ですね!

2011年3月21日月曜日

【地震・避難者】千葉県インフォメーションセンター開設

ピュアの藤田敦子です。

千葉県では、岩手県、宮城県、福島県に住む、県外避難する被災者のために、民間宿泊施設事業者が連携し、一時的な受入れ施設の情報を行う「東北地方太平洋沖地震避難者千葉県インフォメーションセンター」を3月22日より設置する。千葉県ホームページ

3月22日(火) 12時~20時
3月23日以降  9時~20時

設置場所
県庁内報道広報課公聴室内(本庁舎2階)
TEL 043-223-3411

*県内で利用可能な宿泊可能施設等の情報を提供します。
*市町村と連携しながら調整していきます。

【地震・ボランティア】福島県いわき市災害救援ボランティアセンター開設

ピュアの藤田敦子です。

福島県いわき市に災害救援ボランティアセンターが3月20日に開設しました。
いわき市災害救援ボランティアセンターのホームページ
当面は、避難所での活動と支援物資などの受入れ作業をしてくれるいわき市内在住の人を募集しています。また、あわせて、高齢者等の介護経験のあるボランティアも募集しています。

次の事項を電話、メールまたはFAXで連絡する。
氏名、生年月日、性別、住所、血液型、電話(携帯)、活動可能期間など

連絡先(午前8時30分から午後3時まで)
いわき市市民協働部
TEL 0246-22-7414 0246-22-7415
FAX 0246-22-7609
メール shiminkyodo@city.iwaki.fukushima.jp

いわき市社会福祉協議会
TEL 0246-23-3320
FAX 0246-35-5031

介護ボランティアは、
TEL 0246-23-3321

いわき市からの情報はこちらです。
現地では市民の安全を守るため、一生懸命に動かれています。いわき市以外からのお問い合わせで職員の方が疲弊しないように、ホームページで内容等を確認をしてください。

【地震・救援物資】千葉県受付3月22日から27日まで

ピュアの藤田敦子です。

千葉県は、被災地に向けた個人からの救援物資の受付を開始する。
千葉県庁ホームページ 
品目が変更の場合あり。持参前に必ずホームページで品目を確認ください

期間:3月22日(火)から27日(日)まで
時間:午前9時から午後4時まで
場所:県庁中庁舎1階ロビーの窓口(持参のみ。郵送・宅配は不可)

救助物資の内容は下記です。以下の注意事項あります。
*収納用の箱などでまとめた形で提供
*食料品・衣料品は受け付けていない
*救助物資の受付品目が変わる場合がある。持参前に千葉県庁のホームページを確認してほしい

・赤ちゃん用品
冷却ジェルシート、紙オムツ、おしり拭き、ベビーローション、ベビーオイル等

・高齢者用品
大人用紙おむつ、介護用ウェットシート(おしり拭き用)、介護食用とろみ剤、洗浄綿(アルコールなし)等

・生活用品
コンタクトのケア用品(洗浄液やコンタクトケース)、使い捨てカイロ、生活用品、紙コップ、ラップフィルム、ウェットティッシュ等

・飲料水
水のみ

*2回目以降については、状況を見て、受付品目等を検討のうえ、実施の予定

問い合わせ先
千葉県東北地方太平洋沖地震救援物資受付窓口
TEL 043-223-3895【3月22日(火)から】 午前9時から午後4時まで

2011年3月20日日曜日

【地震・医療】日本内科学会から災害時メンタルケアなど発信

ピュアの藤田敦子です。

日本内科学会のホームページに、内科医のための災害医療活動がまとめられている。

サバイバルカードの形で、「災害時に自分と家族、地域、被災者を守るために」となっており、災害時の「超急性期 最初の2日間」から「3日目以降編」、「医療支援編(避難所編)」、「災害拠点病院編」、「内科学メンタル編(精神医療支援編)」に至るまで、内科医をはじめ、災害発生時の医療現場に有用な情報を掲載した内容になっている。(情報は、PDFでまとめられている)

内科学メンタル編は、医師でなくても参考になる。今後、重要になると思われるので、一部を記す。

被災者の心理的反応は、①現実不安型(何とか対話は可能。災害被害の原因規模、程度、援助の内容がわからないによる現実的な不安)、②取り乱し型(強い不安のために、落ちつきが無くなり、じっとしていることができない、動悸・息切れ・発汗・感情的乱れなど)、茫然自失型(予期しなかった恐怖、衝撃のために、一見すると思考や感情が麻痺または停止したかのように思われる状態)

初期の心理対応としては、
【基本的態度】心理対応をする必要はなく、目を見て、普段よりもゆっくりと話す。短い文章で明快に、本人が一番関心のあることを話す。歩きながら、横を見ての話しかけは禁物。取り乱さないで行動させることが目標
【心理教育】としては、不安、心配は当然であり、自然に落ち着くこと(惨事ストレスは除く)。呼吸法の訓練。カフェイン、飲酒、喫煙が増えないように。心配で、話が耳に入らない、ミスが増えたとき、2日間眠れなかったとき、動悸や息切れで苦しいと感じた時は受診を指示する。

惨事ストレスへの対応
悲惨な死体、負傷の目撃多数、損傷、家族・知人・子どもの死体などの惨事ストレスがあった場合は、PTSDや悲嘆反応の長期化など危険がある。一律に保護をし、必ず数カ月の経過を見ること。専門的医療が必要となるケースが少なくない。この場合は、自然回復モデルでの説明をしない。本人は必ず大丈夫というので、本人の訴え、症状でケア不要と判断しないこと。また、この惨事ストレスは、業務のため目撃しやすく、弱音をはけない救援者にも生じやすい。

また、この内科学メンタル編には、遺族への対応も載っている。死亡告知の行い方、損傷のひどい遺体との対面の仕方、遺族への心理的配慮などがまとめられている。
十分な悲嘆ケアを行うことが必要です。ぜひ、読んでください。

【地震・救援物資】千葉市受付開始3月25日まで

ピュアの藤田敦子です。

千葉市は、東北関東大震災の被災者への第一次救援物資の受付を開始した。
千葉市ホームページ

1.下記の物資のみ(外袋未開封・未使用のものに限る
 ・ゴミ用の大きなビニール袋
 ・ウェットティッシュ
 ・大人用紙オムツ
 ・女性用生理用品
 ・トイレットペーパー

*食料品・衣料品は、受け付けておりません。

2.受付期間
 平成23年3月19日(土)から3月25日(金)まで
 午前9時から午後5時まで

*第二次の受付は、被災地の状況等により検討

3.受付場所および問い合わせ先
 ・市役所本庁舎1階ロビー  総合防災課 043-245-5151
 ・中央区役所1階美術館跡地 区総務課 043-221-2111
 ・花見川区役所1階フロアー  区総務課 043-275-6111
 ・稲毛区役所 1階ロビー   区総務課 043-284-6111
 ・若葉区役所 3階フロアー  区総務課 043-233-8111
 ・緑区役所1階地域振興課 区地域振興課043-292-8117
 ・美浜区保健福祉センター1階会議室 区総務課043-270-3111


2011年3月19日土曜日

【地震・会員】千葉大学は第一グループ21日は中止

ピュアの藤田敦子です。
会員の皆様にお知らせです。千葉大学(西千葉キャンパス)は、第一グループになります。
昨日は、通常通り、大学へ行き、ピュアの活動を行ってきました。午後の停電は中止になりましたので、16時ごろまで作業を行いました。
千葉大学の中で、仮設トイレを発見!停電になると、トイレも問題になるんですね。いかに電気のあふれた中で生活を送っているかがわかりますね。


土・日・祝日ですが、棟内に入るのが困難になりますので、3月21日(祝)の「ワークショップ」は中止にします。代わりに、4月1日(金)13時から16時で行います。火曜日・金曜日は、通常通り、千葉大学におりますので、参加される方はご連絡くださいね。

2011年3月18日金曜日

【地震・生活】認知症の人、家族等への支援ガイドあります

ピュアの藤田敦子です。

認知症介護研究・研修東京センターのホームページ、「避難所でがんばっている認知症の人・家族等への支援ガイド」が紹介されている。

要約を記しますが、もっと詳しい内容が、上記のホームページに載っているので、ぜひ、読んでください。認知症の方が、避難所で安心して過ごすことができるように!このガイドは、不安が強くなっている人にも使えますね。

・避難所には、認知症の人や認知症ようの症状が出始める人がいます。
・人一倍ストレスに弱い特徴をもつ認知症に人は、避難所で混乱しやすく、心身状態が増悪したり、家族や周囲の負担も増大しがちです。
・ちょっとした配慮で本人が安定し、周囲の負担軽減ができることがあります。
・避難所で認知症の本人、家族、周囲の人が少しでも楽に過ごせるように。

1.ざわめき・雑音のストレスから守る工夫を
ざわめきや雑音が比較的少ない場所を本人と家族らの居場所にする。本人となじみの人を絶対に離さないように

2.一呼吸でいい、ベースを落として、ゆったりと、少しずつ
あわただしい口調などは、本人を混乱させます。一度にたくさん言わずに、短い文章で、ひとつひとつ伝えましょう。本人の動きにそって、一つずつ声かけをしましょう。

3.本人なりに見当がつくよう、本人に情報を
今、何が起こり、どうしたらいいのか、本人なりに不安に思っており、本人への説明がないと混乱が強まります。本人が知りたいこと、本人にわかってもらいたいことをメモにして渡しておく。本人の身元がわかるものを身につけてもらう。

4.飲食、排泄、睡眠の確保を
声かけや見守りがないと一人で適切にできなくなり、認知症の症状や体調が増悪しがちです。「一日、ぶじでよかった。ぐっすり寝て明日に備えよう」、「そばにいるよ」など、安心して寝起きできるような声かけをしましょう。

5.少しでも「快の刺激」を。
不快がつのると、落ちつきのなさや苛立ちが高まり、抑えきれなくなりがちです。時折、一緒に窓の外をみる、玄関先等に一緒に出て、空を眺めたり、触ったり、抱いて気持ちのいいものを渡す、本人の好きな歌、なじみの歌を一緒に歌ったり、目をみて、そっと微笑んで・・。

6.体を動かそう
じっとしたままだと、筋力の低下や血流の滞り、風邪などにかかりやすくなります。

7.落ち着かない場合、抑えるのではなく、早目に本人にそった対応を。
本人がどうしたいのか、そっと尋ねる。関わる人を限定し、落ち着いた態度で。

8.本人を見守る家族や介護職員が解放される時間の確保を、現状や要望の確認を
家族や介護職員に休めるように、短時間でもいいですから、本人の見守りを交代しましょう。本人から目をそらさず、そっと見守りましょう。

2011年3月17日木曜日

【地震・生活】今、被災地で入れる銭湯情報

ピュアの藤田敦子です。

疲れたこころと身体を癒すために
被災地で入れる銭湯を紹介しています。
今、ここで風呂に入れます!(紹介サイト

日本ホスピス・在宅ケア研究会理事の谷田さんからの情報で
神戸で医療関係の出版を行っているさいろ社からの情報提供です。

【地震・停電】計画停電地域を見直し(千葉)

ピュアの藤田敦子です。

3月17日10時30分です。
計画停電ですが、県庁のトップページに、計画停電に関する情報があり、それぞれの支店から提供された翌日(正確には真夜中なので当日)の詳細情報があります。
東京電力千葉支店は16日、17日以降の計画停電実施地域を見直していますので、注意が必要です。第4グループは千葉県内に該当はありません。震災で被災のあった地域などを除外しています。
ただ、今日もそうですが、グループの中の一部であり、その日の状況で、実施しない場合もあり、確実ではありません。でも、停電になっても大丈夫のように準備をして、直前のニュースで確認するのが一番かもしれません。

千葉県庁(3月17日計画停電グループ一覧行程表 PDF)

12:20~16:00 第2グループ
八千代市南部・南東部、  船橋市南東部・南西部
市川市北西部・西部・東部・南東部  佐倉市西部
千葉市花見川区北部    習志野市東部

15:20~19:00 第3グループ
富里市 成田市南部 芝山町北部

*13:50~17:30 第5グループ (追加で実施するかもしれません)
流山市南部・東部・(北部)
柏市北西部・南部
(第5グループは、他に野田市南部、松戸市南西部・西部)


*16:50~20:30 第1グループ(追加で実施するかもしれません)
市原市南部・北東部               袖ヶ浦市
木更津市東部・北部・西部・中心部      富津市北部・西部・南部
君津市北東部・北西部・西部・南部・北部  鴨川市西部
鋸南町                       南房総市北部・南部
館山市北西部・北部
茂原市                       長柄町
長生村                       一宮町
睦沢町東部
千葉市中央区北部               千葉市花見川区西部
千葉市若葉区北部               千葉市緑区東部
八千代市西部・北部              千葉市稲毛区西部・東部
船橋市北西部                  鎌ヶ谷市南部
白子町南部

2011年3月16日水曜日

【地震・ボランティア】千葉県旭市・浦安市から

ピュアの藤田敦子です。

平成23年3月16日現在、千葉県旭市と浦安市の「災害ボランティアセンター」は復旧ボランティアを募集しています。予定は2週間ぐらいですが、状況は変わっていきますので、下記の各災害ボランティアセンターからの情報で確認ください。
募集は、千葉県内在住で、日帰りができ、自分で必要な物を持ってこられる方
旭市は、家屋の片づけや土砂等のかき出し、避難所のお手伝い等、浦安市は、救助物資の仕分け、搬送など。ボランティアを希望する人は、必ず、災害ボランティアセンターの情報を確認して、注意事項などを確認してください。

随時、変更があると思いますので、詳細は下記をご覧ください。
旭市災害ボランティアセンター
浦安市災害ボランティアセンター

2011年3月15日火曜日

【地震・停電】人工呼吸器を利用する在宅医療患者の緊急相談窓口

ピュアの藤田敦子です。

厚生労働省は、計画停電時の人工呼吸器の患者に対する在宅主治医や訪問看護ステーション等を支援するため、緊急相談窓口を設置する。

この緊急相談窓口は、患者の状態等を十分把握した在宅の主治医や訪問看護ステーションから受けることが基本です。場合によっては、患者本人及びご家族からの相談にも対応するとあります。

追加3月16日:厚生労働省の発表資料(対応病院一覧あり)PDFです。

1.緊急相談窓口の設置病院
  東京電力による計画停電が予定される地域にある国立病院機構病院、労災病院及び社会保険病院等(35か所)

2.緊急相談窓口においては、医療機器メーカーの担当・照会窓口情報を含め、必要な医療対応方針に関する相談に応じる他、状況に応じて、緊急一時入院の受入れも実施する。
 ・的確に相談対応ができるように医療機器メーカーの担当・照会窓口に関する情報を、緊急相談窓口を設置する国立病院機構病院等に提供する。
 ・なお、原則として、患者搬送については、自家用車又は患者搬送専用車(民間救急)を御活用いただきたい(やむを得ない緊急時を除き、救急車等の利用は避ける)

3.相談受付時間
  原則として、開院時間帯において実施(なお、一部の病院においては、24時間体制で連絡受付)

4.相談受付の開始予定
  平成23年3月15日(火)より

5.対応病院
  対応病院については、厚生労働省のホームページにて公表され次第、リンクします。

*基本的に、在宅の医師、訪問看護ステーションから相談を受けるとあります。患者およびそのご家族の方は、まず主治医ならびに訪問看護ステーションにご相談ください。

*朝日新聞アピタルが対応病院へ確認を取り、一覧を出していました。朝日新聞記事

2011年3月14日月曜日

被災者の方へ低体温対策情報/明日は雪です:地震

ピュアの藤田敦子です。

日本登山医学会から被災地での低体温症への対策情報がブログにて紹介されています。
ここではカテゴリーのみ紹介します。明日、東北は雪という情報もあります。
低体温になっりやすい人は、お年寄り・小児、栄養不足や疲労、水分不足、糖尿病、脳梗塞など神経の病気がある人、怪我をしている人です。
ぜひ活用ください。ブログではコメントも受けておられます。

被災者の方へ低体温対策 (日本登山医学会ブログから)
一般の方向けの<避難場所での低体温症対策>
屋外に退避して救助を待っている方々、避難所でも十分な暖房がなく寒冷環境にいらっしゃる方へ、低体温症にならないために、以下のような点に注意することを勧めます。

○なぜ低体温症になるのか?
○低体温症になりやすい人・なりやすい状態
○低体温症の対応が遅れるわけは?
○体温測定は?
○震えが始まったら何をすればいいのか?
○悪化のサインは?
○震えがなくなったり、意識がもうろうとしてきたら?・・緊急事態です!

少しでも多くの方へご案内ください。

在宅医療機器を使用している方へ/地震輪番停電14日17時以降

ピュアの藤田敦子です。
昨日も流しましたが、再度送信します。

人工吸入器・酸素濃縮器、在宅透析機器、吸引器等の在宅医療機器を使用している患者さんに対し、主治医や訪問看護ステーション、メーカーなどから確認が行われていると思います。

3月13日、厚生労働省医政局より、下記の連絡が行政や医療関係機関に出ています。
・停電期間中、代替機器を配布、貸し出しなどの対応を行う
・どうしても、在宅医療機器を使用することが必要な場合は、医療機関への一時受入れ等で対応する

今日の輪番停電はまだ行われていませんが、今後どのようになるかわかりませんので、主治医と停電時の対応について確認をしてください。
また、日頃、使っていない予備の使い方などを、もう一度確認をすることをお勧めいたします。

今日の18時から19時ごろの電力の需要がピークになった場合、輪番停電(計画停電)になるかもしれないと、今、NHKニュース(15時15分~)で言っていました。第5グループは行われるかもしれません。17時~19時の間、ある一定の時間だそうです。極めて高いと今会見で言っています。
第5グループがどこかは、こちらを見てください。グーグルの被災情報 朝刊にも記載されていました。
夕方には、第2グループもあるのですが、こちらはまだはっきりしません。第1は極めて低いと言っていました。
明日については、まだ、夜にならないとわかりません。今日のピークがどうなるかによるのかもしれません。

私たちにできることは、夜の節電に努めて、必要な人たちに電気が行くようにしなければ!
みんなで心を一つに。私たちのできることをやっていきましょう。

人工呼吸器等を使い在宅療養を送っている人へ

ピュアの藤田敦子です。
平成23年3月14日10時45分です。先ほど、震度5の余震を千葉県船橋市で感じました。今後もあるようです。外へ出る方は、十分注意してください。何度も余震があるので、くずれやすくなっています。

さて、計画停電【輪番停電)が、本日第1グループ、第2グループ(午前中)は回避されたようです。(NHKニュース)第3,4,5そして第1、2の夕方はまだわかりません。
11時の記者会見では、現在の皆様のご協力により鉄道の運休で電力使用量が抑えられ、輪番停電を回避できたが、今後遠くない時期に供給を止めるかもしれない。さらなる皆様の節電をお願いします(ちなみに、関西電力、中部電力の節電の呼び掛けはチェーンメールです)
輪番停電に関する記事はこちらです
会見発表が午前中もコロコロ変わっているので、最新情報は、ニュース(ヤフーやグーグルでも発信)を見てください。

人工呼吸器等使用の在宅療養を支えている人へ
すでに動いていると思いますが、
・人工呼吸器の内臓バッテリーの有無と持続時間、作動の再確認
・人工呼吸器の外部バッテリーの準備及び事前の充電
・蘇生バックによる人工呼吸の実施の準備
・かかりつけ医療機関との緊急時連絡体制の再確認
以上の確認をお願いいたします。

なお、支えているご家族の方へ
上記の連絡が、厚生労働省から行政窓口、医療機関に連絡が入っていますが、急なことなので、すぐ連絡が入らないかもしれません。確認をお願いいたします。今回の輪番停電は回避されていますが、今後についてはわかりません。停電に備えて、どのように対応をしたらいいかわからない場合は、今まで対応をしてくださっている機関へお問い合わせください。

14日東京電力輪番停電の詳細情報第2段、断水も注意

ピュアの藤田敦子です。

東京電力の14日輪番停電の地域版詳細情報が発信されています。
NHKのニュースでは、一部断水もあるようです。また、国土交通省からは、交通機関は完全なダイアでないようで、通学や通勤を控えるよう、呼びかけています。運行中止もあるようです。朝のニュースで確認ください。
でも、日曜日のこんな時間に呼びかけられても、会社が判断してくれるでしょうか?予定が入っている場合はどうするのでしょうか。遅刻しても大丈夫ぐらいの対応でしょう。明日以降どうするかを話し合う必要がありますね。でも、時間の発表は夕方みたいだし、インターネットができない人もいる。テレビは停電だと見れないわけで、自治体のアナウンスが頼りかもしれませんね。明日でなくて、火曜日からなら混乱もないけど、まあ、みんなで協力して乗り切りましょう。非常事態だもの。東京は一部を除き、計画停電をしないようなので、発信はできるようですね。

14日 東京電力 輪番停電 地域版詳細情報 
栃木県  茨城県  群馬県  千葉県  神奈川県
東京都  埼玉県  山梨県  静岡県

各3時間程度の停電
第1グループ6:20~10:00 16:50~20:30 
第2グループ9:20~13:00 18:20~22:00
第3グループ12:20~16:00
第4グループ13:50~17:30
第5グループ15:20~19:00

東北関東大地震に関する発信した情報

2011年3月13日日曜日

東北関東大地震 輪番停電や節電、被害状況に関する情報

皆様
ピュアの藤田敦子です。3月13日(日)20:00です。

3月12日(金)の東北関東大地震において、さまざま情報が発信されています。デマもあり、注意が必要です。

国民へのお願い【菅首長の会見よりの抜粋】
多くの発電所が被害にあって、電力の供給不足になっている。大規模停電を回避する必要がある。私たち日本人は今までも数々の困難を乗り越えてきた。大地震と津波に対しても乗り越えていけると確信している。明日以降、地域ごとに計画的に一定時間を停電を行う計画停電(輪番停電)を行っていく。国民皆様のご理解をお願いしたい。
東北電力のニュース 正式発表が出ていないため、YahooまたはGoogleで確認してください。

東京電力のニュース 14日朝、計画停電を実施(NHKニュース
14日は朝6:20分から第一グループスタートします。停電に関する東京電力からのお知らせが出ていますが、グループがはっきりしませんね。千葉県船橋市は、第1、2、4グループにあります。使えなければ3時間停電だと思えばいいかもしれませんね。明日、新聞などに詳しい情報が入ると思います。出かけるときは、電気機器のスイッチを入れたまま外出しないようにしましょう。
asahi.comから14日の輪番停電に関するPDFが見れます。 追記:地域別詳細情報
第1グループ 6:20~10:00 16:50~20:30
第2グループ 9:20~13:00 18:20~22:00
第3グループ 12:20~16:00
第4グループ 13:50~17:30
第5グループ 15:20~19:00
*追記:第1グループ、第2グループの2回目は当日の状況により実施されない場合もあります。
*追記:在宅で医療機器(人工吸入器・酸素濃縮器・在宅透析機器・吸引器等)を使用している人は、主治医と相談してください。また、バッテリーの確認をしてください。停電期間中、代替機器を配布、貸し出しなどの対応を行うよう、医療機関へ厚生労働省から事務連絡が入っています。場合によっては、医療機関への一時受入れ等で対応することもあります。
*追記:自家発電装置を有する医療機関は、装置の点検や燃料の確保を行ってください

関西電力のニュース 東日本と西日本は周波数が違います。節電に関するチェーンメールはデマです。関西電力のトップ画面にお知らせが出ています。

信頼できるところから情報を取りましょう
Yahoo! 地震・津波災害の情報
google 東北地方太平洋沖地震関連情報

総務省から
チェーンメール等にご注意ください

ついでに、千葉@コスモ石油㈱のタンク火災による風評について 
(平成23年3月12日 千葉県石油コンビナート等防災本部)
県では、コスモ石油㈱で爆発火災のあった施設での物質の性質、市原市地域の大気環境の測定状況から、メール等で流されている事実はないものと考えています。
携帯メールや電話で、「工場勤務の方から情報。コスモ石油の爆発により有害物質が雲などに付着し、雨などといっしょに降るので外出の際は傘かカッパなどを持ち歩き、身体が雨に接触しないようにしてください!!コピペとかして皆さんに知らせてください!!」というような風評が流されている。施設の適用法規では、毒性ガス又は毒物及び劇物に該当せず、毒物及び劇物取締法の規定に該当する物質でもない。また、当該事業所及び近隣事業所の従業員から、健康被害の報告も受けていない。(以下、略)

2011年3月12日土曜日

東北沖大地震により、明日3月13日は中止します

皆様
千葉@NPOピュアの藤田敦子です。

明日、3月13日(日)千葉大学で開催予定の「心を育てるワークショップ」は中止とします。代替として、3月21日(祝)13時より行います。出席を予定していた皆様、ピュア事務局または携帯の事務局アドレスへご連絡ください(メールが一番つながりますのでお願いします)。
私自身、連絡が取れず、ご心配をおかけしました。大丈夫です。今は自宅で、携帯を充電できましたので連絡が着く状態になりました。
千葉県の状態は、防災ポータルサイトで確認ください。浦安市は液状化現象が起こっています。浦安市情報。市原市はコスモ石油が現在も燃えています。今後、大気汚染が大きく問題になってきます。今日は晴れていますが、雨の場合、注意が必要です。(今後の情報を注意深く見たほうがいいですね。風評被害にならないように)。【注意】3月13日にコスモ石油に関する雨の場合の情報はデマだと現地の人から情報がありました。今後はコスモ石油からの情報を確認ください。千葉県からもコスモ石油に関する風評について発信されています。
船橋市も液状化、停電被害ありました。まだ、一部の地域でガスが使えません。まだ、揺れが時折あります。12日14時半以降、避難勧告が出ているのは、市原市、南房総市、横芝光町、白子町、御宿町です。(3月13日:上記の防災ポータルサイトに随時情報が更新されていきますので確認ください。随時、避難勧告が解除されていきます)

私は、地震が最初にあったときは、東京の秋葉原駅で車中の中でした。駅についてドアが開いている状態で、地震があり、駅の天井から水が出てきて、そのま車中にいました。その後、次の揺れ。駅員の誘導の下、3階から2階、1階へ移動。ニュースを食い入るように見て、びっくりしました。電車の再開を待っていましたが、16時過ぎの地震で天井のシャンデリアが大きく揺れるのを見て、身の危険を感じ、歩いて自宅に帰ることを決心し、水や食料を買い、東京から自宅へ帰る長い列の一員になりました。

途中、コンビニなどでみんなが休憩をとっていました。トイレを開放してくださっていたのはとても助かりました。14号線を歩いていたのですが、歩道がなくなり、東京都から千葉県へ渡る橋を目指し、みんなで暗い土手をもくもくと歩きました。冷たい風だったけど、心はとてもあたたかったです。我先にいう人もいず、店を襲う人もいず、一列になり、歩く人たちの中にいて、「日本人ってすごい。日本人でよかった」と思いました。高齢者の方の手を取り歩く若い方もいました。

8時間も歩きました。家のそばのコンビニに行ったら、食料がなくなっていたのに、再度びっくり。なんでもガスが止まり、買い求める人であふれたそうです。今でも、ガスが止まっています。海沿いの被害があったからでしょうか。電子レンジが使えるので、あわてずにあるものでなんとかしています。水は出ます。
東北の安否、被害情報に目が釘付けになっています。医療、福祉、在宅の現場の皆様、病気や障害をもって不安の中にいる皆様、ご無事を祈ります。災害拠点病院の中で連絡が取れないところもあると今厚生労働省の発表がありました。無事を、無事を、ひたすら祈ります。
そして、被害が少なかった地域に住むみんなで、被害のある地域を助けていこう。指示を待って、交通の妨げにならないように、被害者の迷惑にならないように。日本人の誇りを持って。

2011年3月8日火曜日

緩和ケアを考える集い「がんになったらどがすーだぁ~」

藤田敦子のひとり言(緩和ケア・がん対策、地域コミュニティ)
平成23年3月6日(日)に島根県大田市で開催された 平成22年度緩和ケアを考える集い「がんになったらどがすーだぁ~」~わたしたちにできることはなに?~で、基調講演をしてきました。主催は、緩和ケアネットワーク大田と島根県県中保健所。私は「患者と家族の生き方を支えるチカラ~自律への支援~」と題して、患者の意思や希望を叶えていく支援のあり方やネットワーク、家族の在宅での穏やかな最期についてお話をしてきました。

その前の週に、益田がんケアサロンの納賀さんが千葉県に来られて、島根県の在宅緩和ケアは進んでいないこと、大田のみネットワークがあることを教えてもらっていたが、話以上にネットワークができていて、びっくりした。

また、千葉県と同じ時期にネットワーク会議を開催されていた。千葉県でも最初は保健所(健康福祉センター)を事務局に会議が開催されたが、予算が消えたとともに縮小し、その後、がん診療連携拠点病院と熱心に在宅を行っている診療所等の勉強会が開催されている。人と人が出会ってできた縁は、お金がなくなっても続いていく。柏地区の緩和ケアのプロジェクトも、元々は千葉県のネットワーク会議が発展したものなのだ。医療・福祉7000近い機関へのアンケート調査は大変だったけど、やって良かった。後は、ネットワークに「たましい」を入れる熱い人がいればいい。


緩和ケアネットワーク大田は、島根県緩和ケア総合推進事業として、平成14年から3年間取り組まれ、その後、自主組織として、医療・保健・福祉サービスが一体的に提供されることを目的に自主的に取り組まれている。構成員には開業医、大田市立病院、がんサロンおおだ、緩和ケアボランティア、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所、地区包括支援センター、デイサービスセンター、大田市社会福祉協議会、大田市役所、県中保健所がいる。

開業医の先生たちの腰の低いことや市民のいのちを守ろうという熱い志に、圧倒されました。また、市民パワーもすごかったです。県中保健所の皆様の姿勢にも頭が下がりました。
600万の千葉県、90万の千葉市、60万の船橋市・・・。千葉県は他に医療崩壊の話題の地域もある。なんだかな~、島根県は東西に長くて人口は70万らしいんです。大田市は、4万ぐらい。千葉県で言うと館山市や匝瑳市ぐらい。そして同じような問題が起きていました。地域医療の現場で起きていることを中央へ訴えなくては。私にできることがあるはずだもの。
これからも、大田らしい絆を、顔と顔を合わせて、深めてほしいな~と思いました。

2011年2月26日土曜日

がんでも住み慣れた地域で安心して過ごせるように

藤田敦子のひとり言(緩和ケア・がん対策)

2月20日に千葉県在宅がん緩和ケアフォーラムを千葉市で開催し、500名入れる会場は、参加者でいっぱいだった。基調講演に、NHKプロフェッショナルで紹介された訪問看護師秋山正子さん(左写真)、そして特別講演は、「がん哲学外来」の順天堂大学樋野興夫教授だった。

秋山正子さんは「あなたの住んでいる町は、病気になっても、障害を持っても、年老いても介護や看護、もちろん医療が必要になっても、住み続けることはできますか?」という問いから始まり、いのちに寄り添うケアを届け、どんなときでも、命は輝くことを実証している。生まれてから死ぬまでは連続性があり、30年後に思いを寄せて、夢を語り、現実に変える力にしていこうと呼びかけた。イギリスには、「マギーズセンター」ができ、がんを告知されたときから相談することができる。本当の意味での相談できる場所を作っていくことが必要とまとめた。

樋野興夫さんが作った「がん哲学外来」とは、生きることの根源的な意味を考えようとする患者と、がん細胞の発生と成長に哲学的な意味を見出そうとする病理学者の出会いの場であるという。講演の中で語られた一言一言に重みやユーモアがあり、参加者のこころを揺さぶった。「医療は脇を甘くして、暇げに見える風貌、他人の苦痛に対する思いやりを持つ、人生のいばらの道にもかかわらず宴会・・等々、なるほどと思うと同時に医療従事者としての心構えを考えさせられました。貴重なお話をありがとうございます」「傾聴していく大切さ、寄り添う姿勢の大切さを再認識しました」「正論より配慮、解決はできないが解消はできる等の言葉が心に残りました」「がん哲学外来という耳慣れない言葉が今日の講演をお伺いして、これからがんに対する自分なりの考え方に大変参考になりました」

続くパネルディスカッションも、賞賛の声が数多く寄せられました。「具体的に、わかりやすく、それぞれの立場からの話を聞けてよかった」という声が多いです。病院勤務の方から「患者さんが望んでいることを聞き、最期を在宅で過ごしたいと言われたときに、どうサポートしたらいいかを考えるきっかけになりました」「一番強く感じたのはまず話を聞くことの大切さです。話を聞いて、どうしたいのか?どのような生活をしたいのか?、そこを確認しないと、どんなサービスも専門職も意味がないと思いました」という言葉は嬉しいですね。東北や関西、四国からも参加があり、皆様にとってタイムリーな企画だったようです。スタッフや企画者に対しても御礼があり、がんばってよかったな、と思えた一日でした。
当日は、相談支援センターの相談員も出て、アンケートでは「じっくり話を聞いていただけてよかった」という感想もありました。また、在宅機器の展示や講師のサイン会もあり、盛りだくさんの内容でした。
広報では、チラシを歩いてまいてくれたピュアの仲間たち、そしてNHKやチバテレビの皆さん、読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、日経新聞、産経新聞、千葉日報、そして地域の新聞、関係機関の皆さん、市区町村の皆さん、本当にありがとうございました。「たくさんの情報を知ることができた」との声に後押しされて、さあ、次年度の企画に入ります。平成24年2月19日(日)に同じ時間でお会いしましょう。

2011年2月24日木曜日

清水陽一氏 葛飾の医療・福祉の連携を

藤田敦子のひとり言(がん対策・緩和ケア)

フォーラムの余韻が冷めやらない中、2月22日は、葛飾シンフォニーヒルズへ行ってきました。新葛飾病院の清水陽一院長が「葛飾から始まる 患者さん・利用者さん中心の医療と福祉」を開かれていて、講師は、国際医療福祉大学大学院の大熊由紀子教授だった。
ピュアの講演会にも東京から参加されている方がおられますが、葛飾では医療と福祉(介護)関係者が一堂に集まることはあまりないそうです。事業所が多いから、難しいのかもしれませんね。今回大熊さんからは、デンマークの医療と福祉の紹介があって、介護保険や在宅医療が始まって、日本でも病気を持っても、障害を持っても、家で過ごすことができるようになったが、認知症の方が、精神病院に入れられてしまう現状を訴えておられました。
がんは、まだ、治療病院や緩和ケア病棟があるから、いいのかもしれません。自分は地域で生きていきたいと思った人、何かを変えていきたいと気がついた人が動いていくしかありませんね。だれもなにもしてくれないと嘆いても、何も変わってはいかないのだもの。
葛飾も、今回の公開講座から、連携が生まれていくといいですね。顔と顔を合わせて、地域の問題をひとつずつ解決していくことって、簡単なようで、やはり、歴史が必要ですもの。

各地でこういう動きが起きてくるといいですね。
3月は島根県で講演させて頂くけど、何か一つでも生まれていくといいな~と思います。

2011年2月18日金曜日

がん患者と家族の相談支援を考えるフォーラムin柏

藤田敦子のひとり言

がんになって、本当につらい気持ちをかかえているとき、あなたは、どんな相談支援を受けたいですか?


2011年2月15日にアミュゼ柏・プラザで、「がん患者・家族相談支援フォーラムin柏」が開かれた。
長崎、三重、大阪、千葉から、それぞれの相談支援についての報告がされ、その後、柏の利用者からのユーモアいっぱいの言葉に心がなごみ、そして、二部では、柏市医師会も交えて、現状の報告などが行われた。
長崎は、緩和ケア普及のための地域プロジェクトの中で、長崎市医師会の中に、「長崎がん相談支援センター」を開設している。地域の皆さんの身近な相談窓口として、また、緩和ケアと在宅医療推進のための拠点でもある。療養場所に関する相談以外に、がん診断・治療に関する相談、受診受領に関する相談などもある。病院の外にあるからこそ、がんを疑うときから、そして在宅療養中も含めて、相談にのることができるのだと思う。病院の色がない相談支援こそ、求められているのだと私は思う。
そして、三重県がん相談支援センターは、以前もこのブログで紹介したが、地域相談支援センターの草分けだと思う。たまたま、がんセンターなど中心になる病院がなく、対がん協会への相談が多いことから平成14年に生活支援事業が始まり、センターは平成20年に開設されている。場所は、三重県津総合庁舎内保健所棟1階である。拠点病院との違いは、入院中の患者でなく、通院中の患者、サバイバーや遺族の相談もあることである。7月からサロンおあしすが始まり、がん死別体験をわかちあう会が始まっている。三重県版患者必携を作るなど、ひとつずつが先駆的で先見性のある事業ばかりである。地域の視点で作られている北村さんのお話に、我が意を得たとうなづくばかりであった。
大阪府成人病センターは拠点病院の相談支援センターからだった。ここで特記したいのは、相談者が、本人より、家族が多いこと。院外からの相談としては、ほかの病院で治療困難と言われたが、どうしたらいいか。治療をできる病院を教えてほしいなど、病院の紹介と、この病院でできる治療内容についてだった。
先のふたつが、地域の相談窓口であり、拠点病院の相談内容との違いはだれが見ても明らかだった。
最後に、柏に作られた「がん患者・家族総合支援センター」の報告だった。ここの特徴は、サポート・グループを支援し、定期的に開催されていることだ。病院の中の相談支援センターでは、「緩和ケア・ホスピスの受診方法」など具体的な相談が多いが、地域にある支援センターでは、どの相談も均一にされている。また、地域包括支援センターからの相談もあり、医療と福祉の連携の拠点にもなっている。
厚生労働省では、平成23年度事業として、「地域統括相談支援センター」が目玉になっている。心理面、生活介護面、医療面など、さまざまな分野に関する相談をワンストップで提供できる体制を作るのである。
今回話を伺い、三重県は対がん協会が運営、保健所にあり、長崎市は現在は医師会、今後市の中心地に作るという。拠点病院にある相談支援センターは自院の患者の相談でいっぱいで、地域におりてはこない。また、はっきりと「がん」とならなければ相談することもない。病院の色をつけない相談窓口を作っていくべきだとフォーラムを聞いて思った。
最後に、終了後の懇親会に参加させていただき、楽しいひと時を持つことができた。国立がんセンター東病院の江角先生、木下先生、皆様、柏市医師会のN先生、本当にありがとうございました!柏市の在宅医療も少しずつ進んできているのですね。
講師の皆様、意見交換ができて、とっても楽しかったです。がんサロンの運営やさまざまな問題への対処など、同じ立場の皆様との意見交換は勉強になりました。またいつの日が、このような場があるといいな~と思いました。たくさん呑んで、たくさん笑って、たくさん勉強できた一日でした。