2009年6月25日木曜日

がん患者必携 がんになったら手にとるガイド試作版 

藤田敦子のひとり言―がん対策

昨日は、第10回がん対策推進協議会が霞が関であり
傍聴してきました。
がん対策基本法が作られる前から携わった者としては
最後まで(動ける間は)、見届けようと思っています。

ここで、「患者必携 がんになったら手にとるガイド」の試作版が
配布されました(私もすでに意見を述べました)。

国立がんセンターのほうは申込制ですでに昨日のNHK放映もあり
いっぱいのようですが、全国にあるテレビ中継会場では
申込なしでも入場が可能のようです。
6月24日NHK放映 (すぐ見れなくなるようです)

ぜひ参加をして、皆様もご意見を寄せてくださいね。

7月11日に参加ができない方でも、後日、がん情報サービスにて
必携の試作版が見れるそうです。

一人ひとりの体験や意見が、あとに続く人の助けになります。
ぜひ、皆様も見てくださいね。

公開講座の内容は、こちらです。

「患者必携」は、"がん"にかかった患者さんにとって、心やからだ、治療や療養生活のことなど、「信頼できる、わかりやすい、役に立つ情報」をまとめたものです。すべてのがん患者さんの手に届くことを目指して、検討が始まっています。
国立がんセンターがん対策情報センターでは、7月11日(土)に「がん患者必携」に関するテーマで「市民向けがん情報講演会」を予定しております。
【日時】7月11日(土)13:30~16:00
【会場】国際研究交流会館3階 国際会議場 国立がんセンター築地キャンパス内全国18ヵ所の会場とTV会議システムで結びます。(詳細は下記サイトをご参照ください)
【詳細と申込方法】がん情報サービス http://ganjoho.jp/ のトピック"平成21年度 第1回市民向けがん情報講演会『がんになったら手にとるガイド~がん「患者必携」~』"からお入り下さい。
東京(築地)および大阪会場は、事前申し込みが必要です。
その他の17会場はお申し込み不要です。当日直接お越しください

[申込不要の会場]
北海道がんセンター、青森県立中央病院、岩手県立中央病院
宮城県立がんセンター、山形県立中央病院、群馬県立がんセンター
茨城県立中央病院、埼玉県立がんセンター、千葉県がんセンター
国立がんセンター東病院、新潟県立がんセンター
愛知県立がんセンター中央病院、名古屋医療センター
呉医療センター、四国がんセンター、九州がんセンター、大分県立病院

2009年6月21日日曜日

埼玉県在宅緩和ケアブック

藤田敦子のひとり言―緩和ケア・がん対策―

このブログが、NPO法人ピュア公式ブログになっているので
自分が思ったこと、感じたことを書くのが結構大変です。
それで、個人として書くときは、ちゃんと「ひとり言」と
入れることにしました。
少しテーマも広げたいので「地域ケア」を
「日々雑感」ラベルに変更しますね。

昨日は、東武動物公園駅へ初めて降りました。
埼玉県でがんばっている がん患者会「シャローム」
東武沿線の「在宅緩和ケアハンドブック」を作る予定で
そのアドバイスで出かけてきました。

メンバーはいろいろな立場の方で構成されていて10人です。
昨日は、私の話から、目的や入れる項目を決める作業に入っていき
「プロジェクトZ」は順調に動いていると感じました。

ただ皆様のお話から、埼玉県の緩和ケアの状況がわかり
もう目を白黒させています。
緩和ケア病棟があるのが、
埼玉県立がんセンターと上尾甦生病院だけ・・。
エー!!!それでは少なすぎます。
地域がん診療連携拠点病院にはひとつもない。

緩和ケア病棟の役割が、
苦痛の緩和を必要とするがん患者を入院させて
緩和ケアを行うとともに
外来や在宅への円滑な移行を支援するに変わってきています。
地域の医療機関との連携や在宅療養へ移行した患者の
緊急時の受け入れ体制を整えたり、相談にのったり
そして、医師や看護師等への研修も行う・・と
幅広くなっていますから、
すべての拠点病院には、少ない病床でも
緩和ケア病棟が作られるべきだと思います。

少なくても、在宅療養を助ける緩和ケア外来は必要です。
そして、そこに患者と家族がくつろげるサロンがあれば
なおGOOD!!!

よそ者があれこれ言うのはよくないかもしれないけど
最新の状況をちゃんとお知らせするのも
わたしの使命かな、と思っています。

2009年6月9日火曜日

終末期医療で患者の意思尊重

by 藤田敦子です。

終末期医療のあり方に関する懇話会でヒヤリングを受けて発表したときに、「リビングウィルの法制化」には反対を表明しました(当日少し修正した内容)。患者側が経験したこともないことを、本当に理解ができるとは思えません。また、病院や医師によって、延命治療の内容が違っています。 こんな状態で、「法制化」が一人歩きすることは怖いことだと思います。日本ALS協会の橋本さんは、患者の意思が周りの圧力で変えられてしまうことを危惧しておられました。他の患者委員からは、「相談料」について、「相談ということになると、どうしても担当者の側に患者は引きずられていく」と同じことを言われていました。

がんの立場から言うと、緩和ケアを推進することが一番大切だと思っています。緩和ケアでは、「死を早めることも長らえることもしない」「死に至るまで可能な限り積極的に生きられるよう支援する」からです。必要なことは、コミュニケーションであり、患者が意思を表明できるように、理解できるところまで十分説明を行い、患者の思いを聴くことだと思います。 そして家族が患者の意思を尊重できるように、家族を支えることだと思います。

今回の指針を、7月5日の在宅緩和ケア公開講座にお呼びしている川島孝一郎さんはどうお考えなのでしょうか。
http://www.npo-pure.npo-jp.net/leafret/koukai090705.pdf

「国民も含めて、議論を深める」ことはとても大切です。
「死」を考えることは、「どう生きるか」を問うことですから。

私は、「がん」で発表しましたが、「他の疾患」、それに「救急」の場合と、意思がわからないケースはたくさんあります。

自分はどう生きたいのか、何を大事にしていくのか、【意思】がこれから大事になりますね。

終末期医療で患者の意思尊重 全日本病院協会が指針


 民間病院を主体とする全国組織「全日本病院協会(全日病)」(東京都、西沢寛俊会長)は8日、終末期の患者に対する延命治療の継続や中止の判断について、患者の意思を尊重することを柱とした終末期医療の指針を発表した。
 「終末期」について(1)医師が客観的な情報をもとに治療により回復が期待できないと判断(2)患者、家族、医師らが死を予測し対応を考える-などの要件を満たす場合と定義。その上で(1)延命治療の開始や継続に関する患者の意思を文書で残す(2)医療側は患者の意思を尊重し対処する(3)患者の意思が示されず推測不可能な場合は、医師や看護師、家族で話し合う-などとし、医療者と患者・家族双方のコミュニケーションを重視している。
 厚生労働省で会見した徳田禎久常任理事は「指針は現場の医師らに強制するものではないが、医療現場で実効力を持った基準として活用できる内容を盛り込んだ。国民も含め、終末期医療に関する議論を深めるべきだ」と説明した。
 終末期医療をめぐっては、厚労省が07年5月に「患者の意思決定を基本とし、チームで対応する」などとする国として初の指針を策定。同年10月には、日本救急医学会が患者の死に直結する呼吸器外しなどを容認する指針を作成している。
2009/06/08 20:40 【共同通信】