2008年12月25日木曜日

力強い患者団体の動き

by 藤田敦子です。

昨日は、横浜で、山田邦子団長率いるチャリティコンサートがあり、
がん患者会・患者支援団体のひとつとして、ブースに出展をした。

そこで、びっくりしたことは、
しばらく会わないうちに、患者団体のブース出展が、欧米並みに
レベルアップしていることだった。
団体の紹介を出しているところは少なく、
乳がんであれば、ピンクリボン
小児がんは、ゴールドリボン
リンパ腫、すい臓がんは、世界共通の飾り付けで、それぞれの主張が、
あますところなく、一般市民に分かるようになっていた。
ピュアは、本当だったら、オレンジバルーンを掲げて、緩和ケアの
推進を訴えなければいけないはずだった気がする。

静岡県での集会でも、がん患者団体が、それぞれの都道府県の拠点
病院をまとめて発表しているところもあったし、確実にレベルアップを
していた。

そして、がん関係だけでなく、他の疾患でも、ガイドラインを患者会が
主導で作ったところが出てきている。もちろん、科研費研究として
行う研究員がいて、初めて作られてきているのだけど、一歩一歩
専門職と協働できる力を蓄えてきていることに、世の中の広さを感じた。

ピュアとして、来年、しっかりとやっていかなくてはならないことが
わかった気がした。

2008年12月21日日曜日

医療は再建できるのか

by 藤田敦子です(NPOピュア)。

今日12月21日(日)21時から
NHKスペシャル「医療再建」がある。

千葉からは、東金の地域医療を育てる会から「出たよ」と連絡があった。

ちなみに、新聞には
★ なぜ必要な時、必要な所に医師がいない?
★ 自由開業は日本だけ?
★ 英・独は医師の計画な配置で偏在対策
★ 医師・患者・行政が徹底大討論

絶対に、見なくちゃ。

ところで、先般の第二回終末期医療のあり方に関する懇話会だけど
WAMネットで当日の資料が配布されている。コチラをクイック!!

今のままだと、終末期がん難民はあふれて、志のある在宅の医師が
疲れはて、そして、病院も、在宅も、どこにも医師がいないなんてことも
ありえるわけで、マネジメント機能は絶対に必要だと思っている。
そして、病院も入れて、すべての医療に関係する人(患者も、住民も)が
徹底討論をして、本気で話し合っていくべきだと思う。

まず、今日の21時を見よう。
そのうえで、これからをどうするのかを考えてみよう。

医師も人の子。
「なぜ、できないんだ」なんて言うんじゃなくて
患者側もできることを考えていかなくっちゃ、
今の状況は変わらないと思っている。

対話が大事。対話、対話・・・。

2008年12月20日土曜日

在宅がん緩和ケアフォーラム内藤いづみ氏講演

by 藤田敦子(NPOピュア)です。

早いもので、もうフォーラムの時期になりました。
今年度は、千葉市文化センターが取れなかったので
2月1日(日)に船橋市勤労市民センターで行います。

先着350名です。お早めにお申し込みくださいね。
詳細は下記です。

平成20年度在宅がん緩和ケアフォーラム 
がんでも、安心して家で過ごせるまちづくり  (ちらしはこちら PDF
日時 平成21年2月1日(日)13:00~16:30 (開場12:00)
場所 船橋市勤労市民センター ホール 
   船橋市本町4-19-6 TEL 047-425-2551 
    JR船橋駅徒歩約5分、京成船橋駅徒歩約3分
定員 350人(申込先着順) 
対象   一般県民及び在宅緩和ケアに携わる施設関係者等
参加費  無 料
基調講演 「いのちの話 ―あなたを家で看取りたいー」 
講師 内藤 いづみ ふじ内科クリニック院長
昭和31年生まれ。福島県立医大卒業後、東京女子医大内科等に勤務。昭和61年から英国のホスピスで研修を受ける。平成7年にふじ内科クリニックを開業。NPO 日本ホスピス・在宅ケア研究会理事。(財)山梨県青少年協会理事長。著書に『笑顔で「さよなら」を 在宅ホスピス医の日記から』(KKベストセラーズ)、『あなたを家で看取りたい』(ビジネス社)、『あなたと話がしたくって』『いのちに寄り添って』(オフィスエム)、『あなたがいてくれる』『「いのち」の話がしたい』(佼成出版社)など多数。

●パネルディスカッション 「がんでも、安心して家で過ごせるまちづくり」
 パネリスト:
 土橋 正彦  市川市医師会 会長 
 野本 靖史  船橋市立医療センター呼吸器外科 副部長(緩和ケアチーム)
 泉山 明美  訪問看護ステーションゆうこう 所長   
 杉田 勝   船橋梨香園在宅介護支援センター センター長 
 患者家族   在宅緩和ケア体験者 
コメンテーター :渡辺 敏  千葉県がんセンター緩和医療科部長 
コーディネーター:藤田 敦子 NPO法人千葉・在宅ケア市民ネットワークピュア
                  代表

問い合わせ
千葉県健康福祉部健康づくり支援課 在宅がん緩和ケアフォーラム係 
     電話  043-223-2686 
申し込み先 
〒273-0853 船橋市金杉7-40-3 NPO法人「ピュア」フォーラム係
     FAX   047-448-7689 
     Eメール pure-jime@wind.sannet.ne.jp
*申込代表者名、郵便番号、住所、職業(所属)、FAX番号、同伴者名、参加人数を記入の上、往復はがき、FAX、Eメールでお申し込みください。定員になり次第、締め切ります。

主 催 千葉県、NPO法人千葉・在宅ケア市民ネットワーク ピュア
後 援 船橋市、千葉県医師会、千葉県歯科医師会、千葉県薬剤師会、千葉県看護協会、千葉県社会福祉協議会、千葉県訪問看護ステーション連絡協議会、千葉県地域包括・在宅介護支援センター協会、千葉県社会福祉士会、千葉県医療社会事業協会、千葉県介護支援専門員協議会、千葉県介護福祉士会、千葉県ホームヘルパー協議会、千葉県理学療法士会、千葉県民生委員児童委員協議会、千葉ヘルス財団、ちば県民保健予防財団、医療・福祉ネットワーク千葉、千葉大学公共研究センター

2008年12月19日金曜日

専門職には見えにくい世界がある

by 藤田敦子です。

第16回日本ホスピス・在宅ケア研究会全国大会in千葉で
近藤克則さん(日本福祉大学教授、医師)が、
「専門家には見えやすいところしか見えていません。ですから
見えにくくても大切なことはしっかりと専門職に対し、意思表示
したほうがいいでしょう」と言っていた。
たった40分のお話の中に、機智に富むお話がいっぱい入っていて
上記の言葉は、全国訪問看護ステーション調査の中で、遺族への
アンケートも行った結果、わかったことだ。
近藤さんの当日のお話は、今、研究会の機関誌にまとめているので
全部読みたい方は、もうしばらくお待ちください。

私は、家族をがんで亡くし
どうしてなんだろう?と思うことを、ずっと疑問に思っていた。
専門職には、
専門職として勉強してきた範囲の中でしか考えられないし
たとえ、患者に聞かれても、越境してはいけないから
絶対にこたえられない範囲がある。

でも、患者側は、本当は、そのへんのことが聞きたい。

何も資格がないのに、電話相談なんて大それたことを始めた。
不安はいつも付きまとい、だから、最初は、踏み込んだことを
一切言うこともなかった。
一生懸命勉強をして、ほんの少しアセスメントとか記録がわかるようになって
今は、もう少し、ちゃんとした相談支援ができてきたと思う。

でも、本当は、もっと勉強がしたい。
でも勉強の場は、専門職には開かれているけど
患者や患者家族の立場でしている人たちには開かれていない。
患者支援組織が独自に作っているが、充実しているわけではない。

ピュアを始めてから、ずっと走り続けてきた。
服部医師と作ろうとした会。
服部医師が生きていれば、もっと違う角度から提言できたかもしれない。

今の世の中を変えていくのには、何が必要なのだろう。
今の日本に必要なもの。
ただの市民の目線で感じるものを、
専門職にもわかるように伝えられることはできないのかな。

答えはどこにあるのだろう・・・。

2008年12月11日木曜日

終末期医療のあり方に関する懇談会

by藤田敦子です。

終末期医療のあり方については、
●昭和62年~「末期医療に関するケアの在り方の検討会」
●平成5年~ 「末期医療に関する国民の意識調査等検討会」
●平成9年~ 「末期医療に関する意識調査等検討会」
●平成14年~「終末期医療に関する意識調査等検討会」
●平成19年~「終末期医療の決定プロセスのあり方に関する検討会」

が行われている。
話し合われてきたことは、下記である。
① 終末期医療に対する関心
② 終末期医療の在り方
③ リビング・ウィル
④ 医療現場の悩み
⑤ 終末期医療体制の充実について

今年から、「終末期医療のあり方に関する懇談会」がはじまり
後期高齢者医療制度の反省からか、患者の立場の人も入っている。
っというか、今まで、入れないで話し合っていたのが不思議である。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/10/s1027-12.html

この第2回が、12月15日(月)に開催される。

昨日、上智大学で下記が行われた。
「日本における生命倫理―社会的合意、行政倫理指針、キリスト教倫理」

ここに行ってわかったことがある。
患者の立場で意見を言うことは、自分の言葉で背伸びをしないこと。
私は学者でも、医師でも、行政でもない。
家族の視点で、患者と家族の思いを話せばいい。

ただ、ただ、望むのは、
『患者の苦しみに関心をもってほしい、緩和ケアを充実して』
っということだ。
先日亡くなった俵萠子さんが日ごろから言ってた言葉だ。

資料はすでに送ったから、
これからじっくりと話すことを考えて、打ち込みしようと思う。

第2回の開催についてはこちらです。

・第2回終末期医療のあり方に関する懇談会の開催についてhttp://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=134011

2008年12月1日月曜日

第4回がん患者大集会が開催されました

by藤田敦子です。

本日、第4回がん患者大集会が開催されました。
私は、国立がんセンターへ行き、緩和ケアの啓発であるオレンジバルーンを
ひらひらさせて、参加をしてきました。受付で持って行くようにと指示を受けたのですが
緩和ケア医に「ありがとう」と言われ、なんだか、ちょっと嬉しかったです。
全国がひとつになった気がして、参加してよかったです。

都道府県ごとの成績が発表されました。千葉県は、まあまあというところでしょうか。
そんなに予算としては高くはありません。
でも、まあ、がんばっているほうでしょうか。

下記は、今日の放映です。すぐ、消えてしまうでしょう。
これから、私達は何をしていくべきなのか、考えさせる大会でした。

がん患者がテレビ会議の集会http://www3.nhk.or.jp/news/k10015697581000.html
11月30日17時57分

がんの患者や家族が、がん医療のあり方を考える集会が、30日、全国各地をテレビ会議システムで結んで開かれ、どの地域でも患者に合った治療を受けられるよう、国や都道府県が積極的に取り組んでほしいと訴えました。「がん患者大集会」と名付けられたこの集まりは、東京・中央区の国立がんセンターなど全国9つの会場をテレビ会議システムで結んで開かれ、がん患者や家族、それに医師などあわせて1500人余りが参加しました。国はがんの死亡率を10年以内に20%下げることを目標に掲げ、各都道府県は病院の整備など地域に応じた対策を進めるよう求められています。しかし、集会では各地の患者から「十分な治療を行ってくれる病院に通うためには数時間かかる」とか、「痛みを取り除く緩和ケアを受けられる病院が近くにない」などといった意見が相次ぎました。また、がん対策の予算は、最も多い県と少ない県で150倍以上の差があることなどが報告され、都道府県の間で取り組みの格差があることが課題になっています。このため、集会では、拠点病院の整備をいっそう進めるなど、どの地域でも患者に合った治療を受けられるよう、国や都道府県が積極的に取り組むことを求めるアピールを採択しました。